ウォームアップと基礎練習 | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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先日、トランペット奏者の荻原明さんの『トランペットなんでも相談室オンライン』に参加しました。

そこで、荻原さんがウォームアップについて興味深い説明をされていたので、少し考えてみました。

 

こんばんは。

トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

 

ウォームアップ

荻原さんが言われていたのは、

ウォームアップは、自分の能力が発揮できる状態にするための調整である

というような趣旨のお話だったと思うのです。

(なにしろ記録に残ってないので記憶による要約です。合っています?)

なるほど、と思ったのですよね。

ウォームアップって、『準備体操』だなんて説明をしてお茶を濁す(汗)ことが多かったのですが、

能力を発揮できる状態にする調整…

また、ウォームアップと基礎練習がごっちゃになりがちな点には注意が必要だ、

ということも言われていました。

 

ウォームアップと基礎練習

さて、もしかしたら、こんなふうにも言えるのかもしれないな、と思うのです。

ウォームアップは、整備、メンテナンス。

基礎練習は、アップデート、あるいはチューンナップ。

整備やメンテナンスって、持っている性能がちゃんと発揮できる状態にすること。

それは決して、スペック(性能)を上げるためのものではないですよね。

それとは違って、アップデートやチューンナップって、

今よりさらに上のスペックを求めて為されるものですよね。

そんなふうに言えるのかな、とも思うのです。

そうして見てみると、ぼくは、一人で練習するかなりの時間をウォームアップに費やしている、

と言えそうです(汗)

 

整備されていなければ

ところで、たとえばちゃんと整備、メンテナンスされていないマシーンでは、

アップデートやチューンナップなど施しようがないですよね。

オイルや冷却水もままならないエンジンをチューンナップなどして動かそうものなら、

たちまち壊れてしまうでしょう。

まず、整備、メンテナンスがちゃんとされていることが前提ですよね。

これ、楽器を吹くときも同じかな、と思うのです。当たり前なのですけどね。

 

ウォームアップでやっていること

ぼくがウォームアップでやっていること…

のんびりのグリッサンドや、軽いタンギング、簡素なスラーなどです。

大体いつもおんなじようなことをやっています。

やってる内容は毎日おんなじでも、進捗ややり方、意識を向けるポイントなどは日々違います。

音や、息の流れ、身体に緊張はないかな、アプローチは自然かな…

チェックリスト、観察事項はたくさんあって、しかもたいてい、すんなりとは行きません。

だから、時間がかかるのです(汗)。

そして、その整備手順を、日々自分の中にインプットしている感じです。いつでも再現できるように…

 

整備中は

さて、整備(ウォームアップ)していて、チェックリストにOKがつくと、

ついついエンジンをぶん回してみたくなることがあるかもしれません。たとえば…

おっ、スラーがすんなりつながるなぁ、よっしゃ、どこまで上がれるかやってみよう…

ぼくもついついやってしまうこともありますが、これ、よくないと思うのです。

だって、今やっているのは『整備(メンテナンス)』であって『チューンナップ』ではないのだから…

 

どんなやり方で

そして、大切なのは、『どんなやり方でやるか』だと思います。

空気の流し方、身体の使い方、そのコンビネーション…

『音がどこまで出る』とか『タンギングの速さが』とか『どれだけ長く伸びる』とかではなく。

それは結果的に出来ることであり、それをどんなやり方でやったのかが大切だと思うのです。

そこに目を向けず、目先の音ばかりを求めると、あとで大きな大きなしっぺ返しが来ます。

(経験者は語る…)

出て来る音や、結果的に出来ることばかりではなく、それをどんなふうにやったのか。

そこをメンテナンスしていくのがウォームアップ、なのかもしれませんね。

 

さて、みなさんはどんなふうにウォームアップしていますか。