完璧というものも
あるけれど

完璧でないものが
美しくないってこともない

自然は常に完璧に
イビツを含んでいる

天才の書く音楽もまた
イビツさにおいて完璧だ

イビツを愛でよ
イビツを偏愛せよ

負け惜しみのように響くが
完璧は捉えがたくもまた
窮屈なのだ

イビツの影に完璧を見る
そこに際立つイデアの世界

そしてこの二つの世界の
せめぎ合いこそが
美神の企業秘密なのだ