「世界一周デート」…作家夫婦 | travelsmiler 旅行&ホテル情報

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YOMIURIからの転載です。
こんな人がいるんだねー、とてもいい!やりたい!



 1964年4月に海外への観光旅行が自由化されてから今春で50年が過ぎた。

 「世界一周」や「忙しくても意外と行ける世界旅行」などをキーワードに、近年文庫本を次々と出している旅行作家夫婦の吉田友和さん(37)と、松岡絵里さん(37)に、目的地やスタイルの多様化が進む昨今の海外旅行事情や、旅先での読書の楽しみについてきいてみた。


 「付き合って約1か月で結婚を決め、2002年7月から04年3月にかけて、一時帰国をはさみながら通算約2年間にわたる『新婚旅行』で世界を一周した」と言う2人。2005年にその経験をもとに共著で単行本を出した。それへ大幅に加筆して、東南アジアから、本物のライオンも見たアフリカまでの旅を昨年4月、『世界一周デート 怒濤どとうのアジア・アフリカ編』(幻冬舎文庫)として出版した。今年4月には、後編にあたる『世界一周デート 魅惑のヨーロッパ・北中南米編』(同)が出た。単行本にはなかったエピソードを多数織り込んだため、2冊合わせて約950ページになった。

 今や旅行作家として広く知られる吉田さんだが、「新婚旅行」が初めての海外渡航だった。現地事情を知る上で頼りになったのは文庫本で、「インドを旅したときは、ガンジーの伝記を持ち歩いた」。

 妻の松岡さんは、「旅先で、その地を舞台にした本を読むと、自分も当事者になった気分にひたることができる」といい、「世代が違う旅人の手記を読み、自分で見聞した現地の様子と比べるのも楽しい」。今読んでいるのは、海外渡航自体が難しかった1950年に米国へ留学、パリなどで活躍、8年間で世界を3周したシャンソン歌手石井好子さんの『いつも異国の空の下』(河出文庫)だ。

 夫婦が持ち歩ける文庫本の数には限りがあり、ネパールなどの貸本店や古本屋では、日本語の本を借りたり、手持ちの本と交換したりした。吉田さんは、「裏表紙をめくったら、歴代の持ち主の名前と旅行地が並んでいるのを発見、文庫本もまた世界を旅するんだな」と感慨にふけったこともある。そんな海外の旅の魅力を、忙しい社会人にも楽しんでもらおうと、吉田さんは3年前、『12日間世界一周!』(角川文庫)を書いた。