前回の続きで、大分県の古墳巡りについてです
日田市の月隈横穴墓群を見学しましたコミュニティバスを使って行けます
月隈山という独立丘陵に県指定史跡の永山城跡があり、その周囲が横穴墓だらけなのです
丘陵の下は公園化され、城跡に上がる道も整備されています
雪がチラチラと降り始めましたので、ゆっくり見学できなかったのですが、少しだけ撮影はできました
古墳時代後期と考えられる横穴墓群ですが、未調査
県史では「横穴墳多数」という表現で、市の調査では横穴墓は約50基の確認とされています
道があるので、歩きながら横穴墓を見ることができました
写真の下の段にある横穴墓は、見事に埋まっていますけどね
赤い旗がある上の段も見てみます
道沿いにズラリ
玄室は家形多数
ドーム形に見えるものでも、中をよ~く見ると風化した棟の線刻が残っていたりもしますので、家形なんでしょうね
左上に小さな四角の穴があります
時代不明のミニ穴があちこちにあるのですが、何でしょう火葬骨を入れる穴という事例はありますが、そんな奥行きの深さもないようでしたね
あちこちに横穴墓があるので、横穴墓が約50基というのは少ない気がしました
もっと多いのではと感じます
高さ1m少々の体をかがめるサイズの横穴墓の他に、高さ2m近くありそうな、立ったまま入ることが出来る穴があります
(穴の南側は平らに開けた場所なのですが、永山城の曲輪です)
この穴は防空壕(特殊地下壕)で、丘陵の南側下部に特に多く造られています
曲輪にある防空壕は、入口が左右にひとつずつで、どちらから入っても共通の部屋に通じる造りになっていました
この奥にもうひと部屋あり、中は広いです
また別の空間なのですが、ゴミだらけですよ
防空壕で使われたかもしれない大事な部屋に、ゴミを捨てないでぇぇ~
市に問い合わせた人によると「ここを戦争遺産として文化財指定するには、実際に使用したかどうかの調査が必要」と言われたようです
今ならまだ、子供の頃に使ったという高齢者さんが少しはおられるかも。調査の予定はないのでしょうか
このままでは、戦争の記憶がなくなっちゃいますよ~
横穴墓と一緒に、大事に保存されて欲しいです
(参考文献)「建築ジャーナル」戦争遺産の調査と文化財指定に向けて 2000年8月