12月に入りいよいよトレドの旧市街も本格的にクリスマス一色に。日が沈むと一気にイルミネーションが点灯され、ライトアップされた中世の建築物とイルミネーションはなんとも幻想的でみるたびに何かこう胸の奥からじんわりと湧き上がるものがある。あぁ今この瞬間を遺産に囲まれた地で過ごしているなんてなんともロマンチックじゃないか、と。

 

 

(ソコドベール広場)

 

 

(ビサグラの門)

 

 

(メインロード)

 

 

(市庁舎前)

 

はカトリック国スペインではクリスマスは12月25日ではなく1月6日に祝われる。この日は東方三賢人(または東方三博士)と呼ばれる三人の人物がキリストの誕生を祝うためにベツレヘムに到着した日とされており、キリスト誕生を再現したベレンにはよくこの三人と贈り物も同時に飾られることが多い。聖書にこの時の人数は記されていないものの、贈り物が3つだったことから三人とされているのだそう。そういうわけで、スペインではクリスマスギフトもサンタではなくこの三賢人が持ってくる。子供たちは三賢人宛の手紙に欲しいものリストを書き、いい子にして待っているというわけだ。もしその日一年が悪い子であったならプレゼントの代わりに真っ黒な炭が送られるそう。

 

 

先日学校でスペインクリスマスの定番過ごし方について学ぶ機会があったのでこちらで紹介。1月5日の夜から6日にかけて三賢人のナイトパレードが各地で行われ、多くの家族連れで賑わう。中でもマドリードのパレードは大規模だそうで観光客も多く見られる。6日はスペイン全土が祝日のため各家庭で家族の時間が大切に過ごされる。この日にロスコン・デ・レジェスと呼ばれるクリスマスケーキをみんなでいただく。そして夜になると子供たちは、三賢人がラクダに乗ってプレゼントを運びにやってくるため、ラクダのためにバルコニーに水飲みを用意する。そして、寝ている間に三賢人がプレゼントをお気に訪れるというわけ。

 

(ラクダモチーフのイルミネーション)

 

日本では当たり前に12月25日がサンタクロースの日となっているけれど、世界の国ごとに違うなんてなんともおもしろい。こうやって歴史的宗教背景を知るとまた別の視点からクリスマスを見ることができて、人生本当にまだまだ未知だらけだなぁと痛感する。

 

 

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