キルギスの家庭はどこも、夏、果物が豊富で安価な
時期に、冬用のジャムを大量にこしらえます。また、
庭にさくらんぼ、あんずなどの木がある家々は、それ
らを冬にも楽しめるようにジャムにします。
最近、我が家はスリーバ(“日本すもも”という品種ら
しい)と梨のミックスジャムがパンと紅茶の友です。
このすもも、夏に主人が近隣の村に住んでいる親戚
の庭で収穫してきたものです。
ある日、このジャムを口にして、主人が目をつむり、
「う~ん、こうして目を閉じてスリーバを食べると、夏
スリーバ狩りをした時の光景が目に浮かぶわ~。」
となんとも幸せそうな顔をしました。
そう、冬、夏に比べると、極端に野菜・果物の彩りが
減ってしまいますが、こうして保存食にしておくこと
で、冬にも夏の恵みを楽しめるのです。
このジャム、まあ、ジャムというより、日本ではコンポ
ートに近い感じですが、ごくごく簡単で、まず、すもも
を半分に割って種を取り、梨は皮つきのまま適当な
大きさに刻み、砂糖とともに10分煮込みます。沸騰
したら火を止め、一晩そのまま置いておきます。翌日
再び10分煮込み、熱々のうちに瓶につめるだけ。
もちろん、すももの種を取るのに、相当の時間を要し
ますが、でも冬の楽しみを思えば、価値ある手作業
です。ジャムや塩漬けの瓶が空になるたび、春が近
づいてくるわけです。

