7月の一時帰国でお友達に会いに
関西方面にも行く予定
神戸のお友達宅
大阪のUSJ
は決まっていて
あと半日ちょっと
時間があるので
どこに行こう
と考えていて
久々に生まれ育った
奈良に行ってみようか
という気になり
色々調べていたら
奈良少年刑務所
(旧奈良監獄)
の記事が目に留まる
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2016年度に閉鎖されたそうで
ここがホテルに生まれ変わると!!
もう
え~~~?!
とビックリ
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元刑務所をホテル?!
しかも
あの奈良少年刑務所を!
オープンしてるのなら
1日だけでも泊まろうかと
思ったのですが
まだ完成はしてない様子
この奈良少年刑務所ってね
レンガ造りのすごく
洒落た建物なのです
こんな建物
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画像はwikiさんよりお借りしました
正門です
素敵じゃないですか?
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中にはもちろん入ったことはないです
昔この近くに住んでいた事がありまして
幼稚園、小学校の行き帰り
この門の前を通っておりました
もう40云年前の話です笑
そして
このオレンジ色のレンガの建物を
なんかカッコいいな~
と思っておりました
笑
写真右側に見えるポスト
昔は丸形の旧型ポストだったような
ここで幼稚園生の頃
初めて雑誌の懸賞はがきを
投函した思い出が
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雑誌に載っていた人形が欲しくて
付属のハガキに父が記入してくれ
父とこのポストまで出しに来て
ドキドキしながら
当たりますように
とポストに手を合わせて
拝んだのを
今でもはっきり覚えてます
残念ながら当選しませんでしたが
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この刑務所の正門の左右は
長い長い壁になっており
中に入っちゃいけない
ということは
子供ながらに
ちゃんと分かっておりました
時々受刑者さんが外で
列を組んで歩いていたり
何か作業をしていたり
という場面を目にすることも
ありましたが
挨拶すると返してくれたし
不思議と怖いとか思ったことはなく
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この刑務所の丁度向かい辺りに
つつじが沢山咲いているところ
があって
その蜜を吸って遊んだり
刑務所の塀のすぐ下は
なぜか柵がしてあって
柵中は小さな野原に
なっていて
シロツメクサが沢山で
それを摘んで
シロツメクサの冠を
作ったり
本当は柵を超えては
いけなかったんだと思う![]()
なんだか
この正門の写真を
見ると
小さかった頃の
温かい思い出が
溢れ出てきます
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そうか閉鎖されてしまったのか
。。。
今回ホテルにつられて
歴史を調べるとかなり興味深く
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1908年(明治41年)
にこの刑務所は作られ
日本最古なのだそうです
江戸末期、黒船が来て
日本は開国を迫られ
アメリカと
日米修好通商条約
を結ばされます
歴史で習いましたね~
が、
これが不平等な内容も
入っておりまして
その一つが
領事裁判権の主張
これは日本国内で外国人が
犯罪を犯しても
日本の法律で裁けず
出身国の領事が自国の法律で
裁くということ
そう、治外法権です
当時の日本は
まだ監獄での人権など
存在してなかったですし
近代的設備の監獄もない
こうした不平等な治外法権を
なくすためにも
まず日本は
近代的法治国家
であることを
諸外国に示さなければ!!
ということで
近代的な作りで
誕生したのが
明治五大監獄
長崎・金沢・千葉・
鹿児島・奈良
の監獄
なのでした
そしてこの設計者の方
山下啓次郎さん
という方なのですが
彼はこの近代的な監獄を作る為に
欧米8か国で
約30か所の監獄建築を
視察したそうです
ドイツにも来たのかな~
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欧米の監獄の
建築・設備を見て
何とか日本も近代国家に!
との思いで設計した
西洋風の監獄
何も見た目だけが近代化でなく
それに伴って
受刑者の人権に配慮した造り
になる、というのも
ミソだな~と
受刑者に対する人権や
人道的配慮というのは
欧米の方が進んでいたのですね
近代化と一口にいっても
建物のみならず
こういった観点からも
なされていたなんて
治外法権って日本からしたら
腹立たしいですが
なんの人権もない
劣悪な環境の
日本の牢屋に入れられることに
なったら、、、
と思うと治外法権を持ち出す
諸外国の気持ちも
分かるような
ってもちろん犯罪犯す方が悪いのですが
この甲斐あってか(?!)
五大監獄の完成を待たずして
不平等条約は撤廃されたのだとか
当時日本の色んな方が
近代国家日本
になろうと
物凄く
尽力&奔走
されたのでしょうね
で、ですね
余談ですが
この設計者の山下さん
なんと鹿児島出身だそうで!
なんだか勝手に
ご縁を感じてしまいました
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さらにこの山下さんが
欧米に視察旅行に行かれた時
彼は国からでなく
奈良県の嘱託として
行かれてるのです
その当時
国費での海外視察(留学)は
とても人気で
申し込んでも順番待ち
これではいつ視察に行けるか
分からない!
けれど
監獄は作らなきゃいけない!
と焦っている所
当時の奈良県知事だった方が
これまた薩摩出身
そういったご縁で
海外に派遣されたのだそうです
なんだか
奈良と鹿児島の
妙なご縁も
感じてしまう
奈良監獄なのでした
もし県知事が薩摩出身でなく
海外視察に行けてなかったら
全く違う形の監獄に
なっていたかもしれない
近代化も遅れていたかもしれない
治外法権も続いていたかもしれない
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歴史の不思議な巡り合わせですね
明治の五大監獄
国の威信をかけて作られた
監獄でしたが
今では他の4つは
取り壊されてしまったり
門だけが残っていたり
全てが当時のまま残っているのは
この奈良監獄
だけなんだとか
100年越え
の建物です
そして
今はこの建物は
国の重要文化財
に指定されたんだそうです
今回ホテルになる
と聞いて
ちょっと微妙な気持ち
建物がこのまま残されるのは
とても嬉しいのだけど
やはり今まで
いろんな受刑者の方が
生活していた所
恨みや悲しみ
怒りややるせなさ
など
いろんな念も
はびこっている
と思う
そういった場所を
楽しく明るいホテルに
するのは
どうなのかな
とも思うわけで
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できればホテルでなく
博物館とか何か違う形で
活用できないのかな
とか思ったり
けれど
本当にホテルになったら
複雑な思いを持ちつつも
泊まってみようかな
と思う自分もおります
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小さい時の思い出の
オレンジ色のお洒落な建物
にこんな歴史があったなんて
そして
鹿児島にご縁があったなんて
色々意外な事が知れた
思い出の
奈良少年刑務所
でした
やっぱり関西行ったら
半日だけど
ちょっと立ち寄ってみよう
という気になりました!
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奈良少年刑務所が舞台と聞いて
先日 思わず見てしまった
少年たち
アマプラやネトフリで見れます
ジャニーズの
ミュージカル形式の映画
でした
内容はまぁアレでしたが
ごめん、ジャニーさん笑
奈良少年刑務所の中での
撮影とあって
とても興味深く
少年たちの演技よりも
背景や風景
に目移りしてしまった私です
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