2月1日から3日間ウエスティンホテル東京で
イタリアンファッションの展示会
モーダ・イタリアが開催された。

イタリア的生活で人生を3倍楽しく


わたしも通訳として仕事をしてきたが
年2回開催されるこの展示会はまるで同窓会のようだ。
毎回出展しているメーカーも多く、
元取引先の出展もあったり、
毎回、ああまた会えたね、元気にしてる?
という感じでお互いに挨拶を交わす。

今回はわたしが仕事で行ったのは2年ぶりだったので
久しぶりにメーカーの人達の顔を見て
みんな老けたなあ~ということを実感した。
髪の毛が薄くなったり、太ったり、痩せたり
長く付き合っているといろいろな変化がある。
そして間違いなく相手からはわたしも同様に
見られているに決まっている。

今回こちらに出展したメーカーで
先週パリの展示会にも出展したメーカーも結構多く、
売れ行きは好調だったと聞いた。
また、ヨーロッパの出張から戻って来た
日本人の知人達からもヨーロッパの景気は
戻ってきたようで日本だけがいつまでもグジグジ
しているように見えると聞いた。

確かにモーダイタリアに来られた日本人のお客さん達は
景気が悪いとしか言わず、オーダー状況は厳しかったようだ。
その度にわたしは日本の経済政策がなっていない
ということを痛感していた。

そして2年前と変わったことは韓国、中国、台湾、香港
からのお客さんがとても増えたことだ。
多くの人達は日本語も出来るが、
通訳として英語も必要とされる。
わたしは今回、改めてイタリア語と英語の両方を
かね添えておくべきだと強く感じた。

お客さんの話しに戻って、
ぐっと減ったのは日本の商社だ。
みんな中国に商売をしに行ってしまったのか???
と思うぐらい来られなかった。

モーダイタリアも最終日になると
メーカーのイタリア人達が廊下へ出てお喋り大会になる。
話題は世間話し、経済、ファッショントレンドなど
様々な分野にまで及ぶ。

わたしはイタリア人達の会話を聞くのが昔から大好きだ。
そこに彼らのライフスタイルや思想がよくわかるからだ。
特にファッションに対する思想を耳にするたびに
多くのヒントをもらい気づかされてきた。
抜群のファッションセンスや色使いなどを
どうやったら学べるのかということを常に考えているわたしに
とっては恰好の機会なのだ。

今回の場合は、わたしが担当していたメーカーの営業部長
が言ったこの言葉だった。
「現代の生活は時間に追われているから、
動きやすいカジュアルなスタイルの服が好まれる。
でも、家のクローゼットを開いた時にカジュアルなウエアしか
入っていないのはとても残念なことだ。
一方、クローゼットの中にクチュール的な服がたくさん
かかっているのを眺めると心が豊かになる。
失われつつある物を取り戻すべきだ。」

イタリアの歴史と感性を感じさせるこの言葉に多いに感動した。

人生を楽しく豊かに生きる達人のマジックはここにあり。