落下雛 | 昭和秘密基地帰還

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こどもの好奇心に乗っかって一緒に遊ぶズボラ母の育児日記

先日我が家の前の道に雀の雛が迷い込みました。

まだ所々産毛が生え換わっておらず飛べない雀。

我が家のまわりをぴょんぴょん飛び跳ね親鳥を探していました。


目ざとく近所の子供たち(息子含む)がその雀を見つけお世話という名の乱行を働き

弱りに弱った雛を我が家でお世話することになりました。



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我が家に連れてきたときはもう虫の息。

子供たちが水を飲ませたという雛はびしょ濡れ。

ちょっと前までぴょんぴょん飛び跳ねていたはずなのに

ガタガタと震えほとんど動かず目も開けません。

 

このままでは死んでしまう!!と

夫がネットで落下雛のお世話の仕方を検索し早速看護を始めました。

 


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体を温める、

薄めたポカリスエットを飲ませる、

柔らかくした鳥の餌を与える・・。


できる限りのことを試したところ・・


 
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自分で立ってチュンチュンと鳴くまでに回復!

湯たんぽとカイロで温かなベットをこしらえて夜に備えました。


これで明日の朝を迎えられたら飛べるようになるまで育てられるかもしれない!

私も夫も、もちろん息子も信じていました。

 

 

翌朝。

 

雛は生きていました。

でもかなり衰弱していて今にも死んでしまいそうな弱りよう。

小刻みに震えています。


おそらく温度管理がうまくできなかったのがいけなかった。


ネットで調べた雛のお世話情報に、「夜間は雛の寝床を30度前後に温める」とあり

冷えないように巣を湯たんぽなどで温めたのですが

この晩は6月というのに結構な冷え込みで、明け方30度をかなり下回ってしまった・・。

 

急いで雛を温め水分を補給しようとしたとき、

雛は突然小さく伸びをしたかと思うとそれきり動かなくなりました。


息子の目の前で雛は死んでしまったのです。


最初息子は雛が死んだことが信じられず寝ているだけと主張していましたが

一向に動かない雛にようやく納得。
しばらく雀を抱いて号泣していました。



今まで息子はカブトムシ、セミ、カエルに金魚にメダカ・・といろんな生き物を飼い、

死んでいく様を目にしてきました。

しかしそれらが死んだところで悲しむ様子を息子は一度たりとも見せたことはありませんでした。


そんな息子が

たった一晩とはいえお世話をした雛に涙する姿に心の成長を感じました。

はじめて息子が死の悲しみを理解したんだな~と思いました。

その後泣きじゃくる息子と一緒に雛を庭の木の根元へ埋めました。


「もう鳥は飼わない!」と息子。

「そうだね~」と言いながら.私はゴルゴ13の「黄金の犬」を思い出してました。


 

 

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子供が産まれたら子犬を飼うがいい、
子犬は子供より早く成長して子供を守ってくれるだろう。
そして子供が成長すると良き友となる。
青年となり多感な年頃に犬は年老いて死ぬだろう。
犬は青年に教えるのである、死の悲しみを・・