日大講義質問集2017/7/12
1. 男→女(女→男)に改名できるのに、戸籍をすぐに変えることはできないのですか?
簡単ではありません。
改名にも様々な条件が必要なようですが、戸籍の性別変更はそれ以上に困難です。
まず、2名以上の医師に性同一性障害であるという診断をしてもらうこと、そして望む性別に近い肉体であること、つまり性別適合手術を受けていることが大前提です。
他にも多くのハードルが戸籍の性別変更には立ちはだかります。
2. 「ハローワークにて」のような受付の場面ではどのようなやり取りが望ましいと思いますか?
その人にもよりますが、芝居の中にもあるように大きな声で性別の話をする、というのは論外かと。
性同一性障害のことを知らない、ということを一概に責めることはできませんが、個人情報を扱う以上、どんな些細な内容にも気を遣ってもらえると良いと思います。
3. 女性(男性)から男性(女性)へと変わる途中では、どちらの性別で対応されると嬉しいのでしょうか?
無回答
4. 「ハローワークにて」の当事者はなぜ障がい枠に入れられてしまったのでしょうか?男性名→女性名に改名をしていなかったら、一般扱いとなるのでしょうか?
「ハローワークにて」の当事者は、性同一性「障害」の当事者なので、障がい者窓口に案内されてしまったのですが、改名をしていない場合、恐らく一般窓口で「男性として」求職することになったことでしょう。
5. ハローワークでの求職活動はうまくゆくのか 様々な概念で性を定義するこ とができるようになったが、そもそも性を分類することに意味があるのか?
仕事をする、ということに性別は必要でしょうか。女性でなければ、男性でなければできない仕事はごくわずかだと思います。
X(中性)という概念も出てきた今日、性別の分類はより困難になりました。
講義内でご意見のあったように、性別はマーケティング等では重要なデータとなりますが、これからは男女の2分類だけでは内包しきれなくなっていくことは明らかです。
6. テレビ番組でもよくニューハーフの芸能人やバイセクシャルを公言している芸能人が出演していて、昔よりはそういった性的な事柄に寛容になったという印象を受けますが、そういった世界で働く方についてどう思いますか?
芸能界で働くセクシュアルマイノリティの方々、彼らが活躍することによって性的な事柄に寛容になったと思われる反面、偏った見解が人々に広がっていく可能性も否めません。
しかし、彼らもまたリスクを背負いながらお仕事をしています。顔を出し、芸名とはいえ名前を公表して活動をすることは、けっして容易なことではありません。
自らの体験を人前で話す勇気を持つ彼らから、学ぶことも多いです。
7. LGBTの方たちがもっと過ごしやすくなるために、私たち一人一人が出来ることは何でしょうか?
関心を持って、無関心でいることです。
矛盾していますが、こういう人々が存在することを知り(関心を持つこと)つつ、その人が誰を愛し、どのように生きるかに口出ししない(無関心でいること)ことが、セクシュアルマイノリティの人々にとって生きやすい社会ではないでしょうか。