ハインリッヒの法則と医療事故 | 顧問CFO川井隆史のブログ

ハインリッヒの法則と医療事故




医療事故について新聞などに掲載される回数が多くなっている気が


します。これは今まで隠蔽されていたものが明らかにされるように


なったのか数自体が実際に増えているのかは私はわかりません。


ただ、群馬大の腹腔鏡手術にあるように医師個人の責任のように


語られるのは違和感を覚えます。医師の立場に立てば、非常に


スキルが必要な難しい手術を激務の合間を縫って行って多くの


患者の命を救っているのにその中で少しでも誤れば社会的・民事


的に糾弾され、下手をすると刑事罰を科されるのでは気の毒で


しょう(群馬大のケースは死亡数が多すぎるかもしれませんが)。



 基本的には医師の独立性が重視されすぎて、下手をすると手術


のプロセス自体ブラックボックス化していることでしょう。そして、人間


はミスをするものだという発想がなく、ミスをすると、とかく個人の責任


追及に走ってしまうところです。組織的対応というのは基本的に人間


はミスをするものなので常にどうしたらミスを減らせるかを考えます。


よくハインリッヒの法則(1つの事故の裏側には29の軽微な事故があり


300の異常がある)がいわれますが、軽微な事故や異常な事態の段


階で組織としてとらえ、対策を立てていたら事故の可能性は大幅に


小さくなると思われます。医師にとっては自分の専門分野に他人が


くちばしを突っ込むのは不愉快だと思いますがそれが組織という


ものです。ただ、目的は処罰や監視ではなく、プロセスの改善


です。医療は人の命を救う尊い行為だとは思いますが、基本的に


はさまざまなプロセスからなり、それ自体はブラックボックス化させ


ずに常に検証改善されていかなければならないということだと


思われます。