監査役等委員会制度導入 -本当に社外役員は必要か?
おはようございます。毎日の新聞記事で気になったものをピックアップ
しています。今日は日本経済新聞で三菱重工など約80社が監査等委
員会制度に移行した記事が載っていました。ただ、論調は好意的では
なく企業統治の低下につながるのではないかという懸念を示していま
す。東証で1部、2部の上場企業については最低2名の社外取締役を
設置しなければならない中で、監査役会を廃止して、監査等委員会
に移行すれば外部役員の数が少なくて済むからではないかという
わけです。(以下新日本監査法人資料より)
企業側としては2つの言い分があると思われます。一つは社外役員
を増やせば企業統治が高まり業績が好転するか?ということです。
よくあげられるのはソニーで委員会等設置会社で取締役会に多数
の社外役員がいましたが業績については不調に陥りました。
とりあえず社外役員の数と業績の相関性で正の相関があるという
明らかな調査は見たことがないので一理はあると思いますが、かと
いって負の相関があるという話も聞いたことはないので強い理由
にはならないと思われます。あくまでも社外役員の導入の目的
は企業統治の強化であり、業績の向上ではありません。企業
統治の良好さは業績向上の一つのファクターにはなると思い
ますが、唯一のファクターではないのでこれですべてが解決
するほど企業経営は単純ではないと思います。
2つめとしては適当な社外役員の候補がいないという話
です。一つの傾向として、日本企業では同じ、または近い業界
の経験者を呼びたがる傾向があることです。すると競合相手
でない業界の経験者で社外役員やれる人などというと非常に
限られてしまいます。日常業務を行うのでしたら確かに業界の
経験は重要ですが、経営判断を行うにあたってはかえって
その業界に染まっていないほうが新鮮な見地で意見を言える
という大きな利点があります。また、ある程度知的レベルの
高い取締役候補であれば業界の勉強などでポイントを押さ
えるのはすごく早いものです。私もいろいろな業界でコンサ
ルティングをやりますが、当然細かい技術的な話は分から
ないことはありますが、事前に勉強をしてキーマンの話
少し伺えば、業界の知識がないから判断できないという
ことはまずありません。自分の周りを見ても社外役員でき
そうな人は少なからずいて(やりたいかは別ですが1社
くらいはOKだと思います)、候補者がいないというのは
不思議ですね。
三菱重工、監査等委員会設置会社に
- (4月17日日本経済新聞)
三菱重工業は30日、社外取締役を中心に経営を監視する監査等委員会設置会社に移行すると発表した。6月の株主総会での承認を目指す。現在は取締役12人中3人、監査役5人中3人を社外から選任している。監査等委員会設置会社への移行により、取締役会の監督機能を強化するほか、監督と業務執行を分離して迅速な意思決定をするのが狙いだ。
