ひとりごと
つよがりを言おうとしたつもりはない
守りたいものがあの時のあたしにはあったんだ
今は言える
かなしかった
行かないで
と
言えたらよかったのかもしれない
でもそれで変わったかな
かきむしりたいくらいの胸のうちを
どこにも吐けなかった
とにかく何とか自分を丸め込んで
そうやってやり過ごそうとしてた
まるで嘘の笑顔を
いくつもいくつも塗り重ねてあたしは
あなたを見ていた
「どうして」
あなたにもあたしにも何度も思ったこと
いつもそばにいたのはあたしじゃない
でもあなたの中にあたしがいないのを
もうずいぶん前に気づいてしまったのも事実
もうちがうんだ
あたしたちはもう
離れた今もあなたを忘れてはいないけど
いつかは思い出さなくもなるんだろう
これでよかったと
言い聞かせるまでもないほどに