突然ですがみなさん、最近泣きましたか?私は「さよ朝」で号泣したわけですが。この作品に出てくるマキアも、よく泣くという設定だったりします。
今回は表題の「さよならの朝に約束の花をかざろう」というタイトルの「約束の花」ってなんだろうか。それを考察しました。
まずこの作品で出てくる「約束」で印象深いのは「泣かない」ってところでしょう。
そしてラストシーンで、涙を流すマキアと共に、綿毛が一斉に飛びます。これが「約束の花」なんじゃないかなと思います。
「さよならの朝」とは、エリアルを看取ったあの日でしょう。
つまりあのラストシーンそのものが「さよならの朝に約束の花をかざろう」ってタイトルに繋がるんじゃないでしょうか。美しく終わることを、有終の美を飾ると言いますよね。人生を全うしたエリアルに送る涙が「約束の花」なのだと思います。
マキアの涙
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涙ついでにもう一つだけ
マキアはイオルフの里に居る時、ヒビオルの塔で一人泣いていました。
この時、長老に理由を聞かれるが「わかりません」と答える。
この時マキアは、ひとりぼっちがなぜ寂しいのか、その理由がわからない。だからわかりませんと答えたのだろう。
そしてエリアルと出会い、オノラが死んだ時、エリアルが宿を飛び出した時、飛び出したエリアルを見つけた時、エリアルがメザーテへ向け出立した時、そしてラスト。いつも一人になると(または想像すると)泣いています(エリアルを見つけた時はこの後「ずっとこのままだったらいいのにね」と明らかに今後訪れる別れを恐れている)。マキアの涙は別れの象徴とも言えます。
そんな涙を最初は静かに流し、最後には泣き崩れるほど大きな声を上げる。それだけ多くの感情を、エリアルから貰ったのだとわかります。
すごい個人的なことなんですけど、あまり作品を評価する時に「泣ける、泣けない」と言いたくないんですよね。泣くというのは感情の発露であって、感情そのものではない。
たまに「泣ける作品を教えて」みたいなことを言う人がいますが、泣くという行為の前に、様々な感情ながありその結果が涙になるわけです。
だから泣くという行為より、その奥底にある感情を表現したい、って思いがあるのです。
この作品では涙の理由がわからなかったマキアが、最後にその理由を見つける物語でもあったんじゃないかなと思います。
マキアの涙がエリアルに送る花であり、マキアの涙は、彼女に刻まれたエリアルの”ヒビオル”なのかなと思います。
涙の理由なんて最初はうまく表現できないだろうけれど、それを探す人生も乙なものかもしれません。
涙の理由を知らなかった世界は灰色で、理由を知ってから見る景色は光り輝いていた。それを知って、マキアの世界は色づいたのだ。
あなたも涙の理由を知ることで、この世界がより良いものになればいいなと思います。
