西伊豆 MNC辻川さん釣行記 コロダイ・ハマフエフキetc | Ⅿasayanのフィッシング★ミッドナイトキャスターズ2nd

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投げ釣りで大物や美味しいお魚釣りたいが、なかなか釣れないブログ。

 

2019/11/8~10 磯・投げ情報誌でもお馴染みのMNC辻川さんが大物を狙うべく西伊豆に入りました。

 

辻川さんは何時も大事な西伊豆釣行の場合、せっかく来るのだから必ず2泊3日で釣りをする。

 

貧果では決して終わらせない我が師範的存在の投げ釣り師でもあります。

 

お忙しい中、釣行記を送って頂きましたので掲載させて頂きます。

 

以下、辻川さん文作成です。

 

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実に4か月ぶりの西伊豆。朝マズメにカワハギでもと考え松崎町の堤防に上がったのは土曜日の午前2時過ぎ。時間的にカワハギにはまだ早いので大針仕掛けにイワイソを付けて竿3本を投げ込む。椅子に掛けてじっとしているとかなり寒い。ウイスキーで体を温めながら満点の星を眺めていると竿先ライトが小さく揺れてサバフグが登場。傷ついたハリスを切り、フグがいるならとケプラーを装着した針を付ける。

星の数が少なくなりだした頃、ジッ、ジジッとラインが引き出されるがやっぱり引き込まない。竿を手に取るとまた何かが付いているが、我が仕掛けの相手ではなさそうだ。抜きあげると小型のフエダイ。食料確保にテンションが上がる。

 

その後ウイスキーの小瓶も空になると眠気が襲う。過去にうたた寝が災いし愛竿を失った記憶を思い起こし必死に睡魔と戦っていると、白みだした空に再びドラグ音がジッと響く。食い込め!走れ!と祈るが何も起こらない。気だるい眠さのなかで仕掛けを巻き上げると先程より強い魚信。海面に姿を見せた魚体はなやら平たい。まさかカレイ?と抜きあげるとヒラメが睨みつけてくる。

 

エラを切って放血させプスリと絞める。美味しい獲物確保で眠気が吹き飛ぶ。

ヘッドライトが要らなくなった頃、沖に潮目が現れた。過去に真鯛が釣れた状況に近い。チャンス到来と急いで餌を点検しては順次投げ込み三脚に竿を並べる。しばらくするとジーーーーー、ジジーーー、ジーーーーーーと久しぶりに真鯛特有のアタリ。ドラグを締めて竿を手にするグググと太い魚信。キター!竿を煽って容赦なく巻き上げる。心地よい魚信に心弾ませながら一応の追い合わせっ! 

…? やってしまった。抵抗のなくなったラインを回収するとPE2号と力糸の結紮部分が切れていた。このスプールを使うのは何年ぶりか?ラインも力糸も当時のままだ。カワハギを意識していたとしても、なんで力糸くらい結び直さないかなーと自分を責める。真鯛らしきアタリは本当に久しぶりなのでこのバラシは非常に悔やまれた。

時間的にはカワハギタイムだがこの状況で小針の選択肢はない。PE2号スプールを外し、こちらも何年ぶりの使用か不明のオールドナイロン4号スプールに変更。念のため力糸の結紮部を引っ張ってみたが強度は十分そうだ。餌を付けてせっせと投げ返すがアタリは続かず世の中そんなに甘くはないよと海に学ばされた。


時刻は7時。ため息交じりでワハギ狙いに切り替えるため先ほどのPE2号に力糸を結び直し、仕掛の準備をしていると、ジジーーーーーーと勢いよくラインが引き出されていく。真鯛とは少し違う引きだが良型の魚と確信。ドラグをロックするとナイロン4号がギュイーンと伸びる。リールを巻きながら竿を大きく煽ってフッキング。グイグイと重く引き込む魚信を楽しみながら巻き寄せると基礎際の海中に魚影!腹は白いが背は赤くない。真鯛じゃないねとタモを伸ばして魚をすくうとオレンジ色の斑点が美しいコロダイが見えた。先ほどのバラシの方が大きかったなと悔しさは残るが、釣り始めたばかりの土曜の朝に、獲物を確保できたことに喜びが沸き上がる。ひとまず写真を撮ってロープで泳がせておいた。

 

もう一度アタリが来ないかなと大針2本を続投。1本をカワハギ仕掛けに切り替えて投げ込み、時々仕掛けを動かしていると三脚の腕にはじかれるような鋭いアタリ。次のアタリを待って即アワセ。キレのある引きを楽しみ、本命肝パンカワハギを確保。疲労に朝日の温かさが心地よく安堵も手伝ってそのまま眠り込んでしまった。

   

目覚めとともに道具を片付けコロダイを締めて車に運び、夕方まで爆睡。夕方の堤防には釣り人が多く竿を出す場所がない。車を走らせながら点々と釣り場を覗くがどこも先客がいて釣り座が決まらない。獲物も確保済みだし新場所に挑戦するかなと気になっていた仁科の石積み堤防へ向かった。

以前の調査では錘3投3ロストで速攻退却させられたがハマフエフキが出そうだなと感じていた。途中のスーパーでイカを仕入れ仁科到着は19時過ぎ。背負子に道具を積んで釣り座を目指すと?石積の様子が?先端側半分は以前に無かったテトラが積み上げられ、先に進めない。目の前は非常に浅く、ところどころに根の頭が飛び出している。かなり厳しい釣り場だがせっかく来たし調査してみることにした。

根ズレの心配がない方向にイソメを2本、飛び出した岩の先へイカタン2本を投げ入れた。イソメは時々かじられるが針掛りしない。

一方、根越しは極太ウツボの巣窟。非常に重く巻き寄せる度にショックリーダーも天秤も岩に擦れる。瀬ズレ対策としてショックリーダーを14号にアップし、いつも以上に長く付け直したが、これでも大型ハマフエフキは難しいと思われた。釣れ続くウツボを外しては仕掛けを直して投げ返す苦行の最中、なんの前触れもなく突然、リールがけたたましく唸ってラインがどんどん引き出されていく。まぎれもない奴のアタリだ。

ドラグをロックしてアワセを入れるとグググ!と衝撃的な引きに続いてザザザとラインが岩に擦れる感触。様子をみながら何とか巻き寄せるが途中の岩で天秤が引っ掛かる。ラインを緩めると魚が泳ぎだし天秤も岩から外れた。

寄せては引っ掛かり、緩めては巻き寄せることを何度か繰り返しながら岩ゾーンを抜けた。顔をこちらに向かせたまま巻き寄せるとヘッドライトにハマフエフキの魚影を確認。今度は足下の岩影に突っ込む。両脇の石にラインを擦らないように竿を倒して応戦するが奴も簡単にはあきらめない。タモを嫌って何度も身をひる返す。ヒヤヒヤさせられたが無事タモに収めて引き揚げた。

 

サイズは小ぶりだが身の張り具合は夏のハマフエフキとは明らかに異なるマッチョ体系。締めてエラワタを抜き海水で洗うと水面には脂がキラキラと浮く。こいつは食味も期待できそうだ。

 

潮位が下がってくると沖からの取り込みルートはもう岩だらけ。これじゃ釣りにならないなとゴミや道具箱を整理していると再びスプールが大逆転。とっさに竿を持ちドラグを締めたが最初からラインが岩に擦れておりアワセすら入れられない。

適度なテンションを保っただけで寄せられるか?と躊躇していると針が外れてしまった。悔しさはあるがこの潮位ではどうしようもない。そのまま道具を片付けて車に戻り祝杯をあげた。そのまま目覚ましをセットせずにゆっくりと眠った。

 

翌朝、温泉でさっぱりした後に食料とビールを買って午後2時頃から釣り場を探す。さすがに日曜の午後は釣り人も少なく、早々に釣り座を見つけて竿を出し、潮風に吹かれながら至福のビールタイム。

 

日没後にアカハタとイトフエフキが釣れたが、大型魚のアタリはなく21時前に餌が底を付き帰路についた。

 

 

翌朝、実家で魚をさばき昼に両親と魚料理を楽しみ、夕方は自分の家で家族と魚料理を楽しんだ。ヒラメ、カワハギは刺身で文句なしに旨く、ハタのアラとぶつ切りフエダイの味噌汁は感動的だった。

コロダイは刺身よりもカマの塩焼きが旨い。ハマフエフキはキメが細かく脂がのって過去最高品。刺身、ムニエル、煮つけ、塩焼きとどれも良かったが、皮付きを厚めに切って鍋でしゃぶしゃぶしてレモン醤油がいくらでも食べられる旨さだった。アカハタは数日寝かせて楽しむつもりだったが子供が刺身と茶漬けで完食していた。獲物は飽きることもなく姿を消した。

また釣りに行かねば。

 

文・画/MNC辻川氏

 

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※これぞミッドナイトキャスターズ的な釣果であります。西伊豆はポテンシャルも高いし、多彩な魚種が釣れる投げ釣りが益々楽しみになります。

それにしても辻川さんの獲物への臭覚と蓄積された実績に裏付けされた様な実力と言える釣果ですね。おめでとうございます!!