企業の人材育成は、箱根のようにはいかない | ダメ出しの専門家・激辛講師北村美由起

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  鉄は鉄で研がれ人は人で成長する

ダメ出しの専門家 北村美由起です

 

年末はキタサンブラックの走りに感動し
新年は箱根駅伝に感動していました

原監督の育成術が、今年も話題になると思いますが

私が声を大にして言いたいのは
 

「やる気のある人を育てるのと

やる気のない人を育てる技術は一緒じゃない」

という事です

 

勉強でいうなら
中学受験をし、高校では東大に入りたいと思い

猛烈に勉強をしている人に
勉強を教えることは簡単ですが

 

勉強は嫌だ、楽して簡単に点数を取りたいと
勉強が嫌いな人に勉強させて点数をあげるのは
ものすごく難しい事です


ベースになる
感情や意識がまったく違うのですから

 

箱根駅伝に出る選手は

高校時代から箱根を目指して走っている人が多く
部活に求められるルールや規律は
すでに身についています
 

もともと

クオリティー、モチベーションも高い人が多く

ハイスペック集団
 

ポテンシャルが高い人たちは
自分から成長しようとします

 

しかし、企業は違います

選手は大きな声で挨拶をしますが
社員は

「うちは体育会系じゃないんで」
「返事にそこまで求めなくても」

企業は休みが多い方がいいと願う人が多く

駅伝選手は練習が多い方がいい
 

選手は厳しい監督に指導してもらいたい

企業は厳しいとか、怖いは嫌だ
 

選手は上手くなるために、悪い点は教えてほしい

企業は言われたくない、指摘されたくない人が多い
 

選手は監督には逆らわない

企業は逆らう事も権利だと考える
 

選手は新しい方法も取り入れます

企業ではやり方が違うと困るんですけどと文句が出ます


いまコンサルで入っている飲食店の
学生バイトさんを見ていると

一生懸命に働く人
素直でなんでもハイと返事をして取り組む人
自分から挨拶する人
進んで相談に来る人もいます

しかし

忙しくなると仏頂面になる人
歩き方が遅い人
返事の声も聞こえない人と様々です

これはもう学校うんぬんではなく
どう育てられてきたかの問題です

身についていない事を
アルバイト先で指導していくのですから
それはもうお店の効率は悪いです

それでも指導して戦力になってもらいたいと思っても
簡単に辞められたらもう腹も立ちます

 

中には

この子は就職しても会社できっとかわいがられる
この子は就職しないでこのまま社員で残ってほしい
そんなふうに思う学生もいます

 

思うんです

「この子はどんなふうに育てられたのかな~」

親御さんのお顔を見たくなります

 

ポテンシャルの高い学生さんの指導は簡単です
素直に聞くのでなんでも覚えてくれます

 

しかしそうではない学生に
丁寧な仕事とは、ハキハキ話す事の大切さなどを
言ってみても所詮は馬の耳に念仏
ムッとされるのが常なのです

 

人の性格なんて簡単には変えられません
しかし、態度は意識すればすぐに
改めてもらう事ができます

学生には

ここは学校でも自宅でもなく「お店」なのだと
理解してもらわなければなりません
お店にはルールと、社会には常識が求められる

「ムッとしない」
「返事をする」

「歩き方を早くする」

「まずは言われたことをちゃんとやる」

 

それを家庭で教えられないのならば
バイトをさせて就職する前に身につくようにしておかないと

企業に負担がかかってきます

いてほしい人
になるのか
いてもいなくてもどっちでもいい人

になるのか

いなくてもいい人

になってしまうのか


最後に、原監督

あの方は、人に好かれる強みをもっています
だからメディアが悪く言わないですね