不思議な出会い | ダメ出しの専門家・激辛講師北村美由起

ダメ出しの専門家・激辛講師北村美由起

  鉄は鉄で研がれ人は人で成長する

高飛車子です



なんとも言えない気持ちになった・・・


今日とても不思議な出会いをしました


もうまもなく東京というときに

新幹線の中で話しかけられました


「お仕事ですか?」

見た感じは高校生か専門学生のような女の子


「はいそうです。学生ですか?」

「はい、でも今日退学届出してきたんです」


「え???受理されたの?」

「されませんでしたが置いて出てきました」


「ねえ、悪いことはいわない、学校だけはでなさい

無駄になることなんかないから」

「はい、今の高校をやめて来年別な高校に入るつもりです

今働きながらお金をためているんです」


「ん?働いてるの?ご両親はなんていってるの?」

「親とはもう暮らしたくないんです

中学の時も高校になっても授業料を払ってくれません」


「え?そういうことだったの・・・」

「中学の時にお金を払ってくれなかったので

高校に行かないと決めていたんですが

親が絶対お金は払うから学校行けっていうので行きました

でも払ってくれませんでした。それで退学届出したんです

私○○○○高校なんです」


「え!!あの名門!」

「はい、勉強は好きです。弁護士になりたいんです

でも親とは一緒には暮らせないので自分で働いて学校行きます」


「どうやって働くの?」

「もうバイトしています。大田区に住んでいるんです」


「どんなバイトしているの?」

「おさんぽです」


「え?散歩ってなに?」

「散歩するんです。秋葉原に来てくれればわかりますよ」


「もしかしたら男性と散歩してお金をもらうの?
ねえ、悪い事だけはしちゃだめだよ」

「もう悪い事なんていっぱいしたから平気です」


「どうして私に話しかけたの?」

「なんとなく・・・」


「いつか丸ビルの女性限定の塾があるから

これを受講しなさい。必ず役に立つから」

「はい、一年以内に行きます」


「朝倉千恵子で検索するとわかるからね」

「はい」



別れる時に

「いってらっしゃい」と声をかけると

彼女は

「笑顔で行ってきます」と答えた


私はわざといってらっしゃいと言った


なんとも言えない気持ちになった


なぜあの子は突然私に話しかけてきたのか

それはきっと「親」が関係するのかと思いました


あの子のお母さんは私とは違うタイプ

同じタイプなら声をかけてはこないはず


違うタイプで、自分が求めている何かを

私に感じたのかもしれない


私はけっして良き母を連想させるような雰囲気ではない

むしろその逆


その私に声をかけてきた17歳の女の子


子供は親を選ぶことができない

親の考え方仕事、環境で子供の将来が左右される


この子は

次はきっとなんの心配もいらない状態で学校に行ける

そんな家庭に生まれてほしいと思った


娘とそう年が変わらないから余計不憫に思えた

生きていくためには働かなくてはならない


若い高校中退者が高給取りになどなれるわけがない

てっとりばやく男性を相手にする仕事に就こうと決めるその瞬間って


いったいどんな気持ちなのだろうか・・・


悪い事ならいっぱいしたっていってたけど


頭の中にあれやこれやと想像した

派手な化粧の子だったけれど


名門高校なだけあって受け答えはしっかりとしていた

高校だけは卒業してほしいな・・・

子供が親に別れを告げるってどんな気持ちなんだろう

ずっと小さなころから裏切られてきたのかな


なんだか気になって仕方がない


しっかりと生きて行ってほしいといっても

大人だって生きるのが大変なのにまだ17歳


学校をやめて

家を出る以外の選択がなかったことが残念だ。。。