新年度に異動などあり、バタバタするうちに、もう6月!
春の本を紹介する前に夏が来てしまった。

そんな新年度も児童サービス担当は継続で、
新しい職場の利用者の傾向を探りながら本を選んでいる最近。
気になってた作家さんの2冊目の本だと、手にとったのがこちら。


淡いきれいな絵だなーと思って開くと、
それが細密な切り絵と分かりびっくり。
切り絵で表現された昆虫たちの小さな世界に
びっくり。
というのが、いわたまいこさんの初めての絵本、「アリのメアリ」を初めて見た時の感想。
細密である、切り絵であるというだけでなく、そこに描かれた仲間を探すメアリの姿や丁寧な自然の描写にびっくり。
最後はアリの種類の解説まであり、昆虫に造詣の深い作家なのかと調べたら、昆虫やきのこ、さらには海の生物まで細密な線の切り絵が特徴の切り絵作家でした。HPの作品を見て、ウニやクラゲを見てみたいと思っていたら出たのが新作の「まめぞうのぼうけん」

やはり切り絵であると表現された海の上や中を、波にさらわれたまめぞうが旅します。
その中で出会う生物の美しいこと!
いわたまいこさんの作品を堪能できる1冊。

ただ、表紙でも感じるんだけど、きれいな切り絵はどこか静かで、深海にはいいけど、波の上やそこを飛ぶ青魚の生き生きさにはちょっとそぐわず。
海の冒険にはもう少し勢いが欲しく、読み聞かせより、じっくり切り絵を鑑賞したい作品。