絵本ではないのですが、竜が出てくる日本のお話と言えば外せないのが、こちらでは?


一応絵本もありますが、読み物の方がやはりぐいっとお話に引き込まれます。

先日再読する機会があり、読むとこの話こんなに短かったっけ?とびっくり。

エルマーとりゅうと同じくらい、濃密なのに、実は低学年でも読める作品。




世代的にアニメの龍の子太郎イメージが強く、

小太郎を孕ったために、空腹から魚を全部食べてしまい竜にされた母のエピソードと、成長してその母親の上に乗り、山を崩し、飢餓に苦しむ村人のために田んぼを開墾する部分だけを幼心に覚えているのですが、実際に読むと母と子、村を出て外界を知る少年、田んぼを切り開くという大事業と、日本の土俗的なものに根ざした少年の成長譚であることがわかり、やっぱり松谷みよ子さんはすごいなあと思ったわけです。

ベロだしチョンマと一緒に小学生のうちに触れて欲しい作品。(我が子は読んでないけれど…)


最近こんな紙芝居も出て、お母さんのエピソードがない!と同僚が言っていたので、アニメ世代には松谷作品が、印象強く残っているよう。

こちらの紙芝居は、昔話ver.なので、竜とこたろうは親子でなく、こたろうも諸国をまわらず開墾します。ある意味八郎に近いかも。



話は昔話なので、問題はないのですが、ザ・キャビン・カンパニーの絵がガロの漫画みたいで、ちょっと児童書ぽくないなあと、お話会などでは使っていません。
昨年の読書週間のポスターとか、児童書で活躍されているのですが、いまいちガロっぽいという印象(あくまで個人の感想です)で、仕事であまり使ってません。自分の頃の宇野亜喜良みたいな立ち位置だろうかと思ったり。でも宇野亜喜良は好きなので、ちょっと違うなあと思ったり。(あくまで個人の好みです)
「しんごうきピコリ」とか、子供にも人気です。
最近の新作は「ミライチョコレート」ですが、風景や小物がジャンプ漫画や昭和のSF作品を彷彿させます。





ということで、おすすめは松谷みよ子さんの龍の子太郎!ということで。