昔話関連で、思い出したのが、図書館であるあるな勘違い。

アンデルセン童話、イソップ童話、グリム童話の内、

仲間はずれはどれでしょう?

 

先日、新しく児童担当になった同僚にこれは昔話かと聞かれ、違うと答えたのは、アンデルセン童話の一編、「おやゆびひめ」。

アンデルセンの童話はアンデルセンという人が考えた創作の作品で。

同じ童話と言われがちだけど、イソップはイソップという人が語ったとされる寓話。イソップが創作したかもしれないけれど、そうでないものも含まれてイソップの寓話として伝承されてきたもの。グリムは地域に伝わる昔話を研究者であるグリム兄弟がまとめたもの。

つまり後ろの2つは作者が定かではないけれど、人から人へ伝えられてきた物語たち。

これらは,図書館の分類的には伝承として、風俗や習俗の部門に分類され、置き場が変わるのです。


ということで、仲間はずれは創作物であるアンデルセン童話。

って,絵本を読む方からすれば楽しい作品は童話だろうと昔話だろうといいんだいと思われるでしょうが、一応勤めている図書館では絵本も創作と昔話は分けておいてます。


で、本日の本はアンデルセンではなく、イソップについての本。

イソップ寓話はイソップが語ったとされているけれど、創作に分類されないのは、イソップ自体がとても昔の人で実在したのか詳しい記録がないからというのも一因のよう。

これだけ現代にも伝わる有名なお話だけど、語り手の正体がわからないという。

そんなイソップについて教えてくれる本がこちら。


 

 


イソップの記録がないのはイソップが奴隷だったからなんだけど、そこも踏まえて、イソップがどのように寓話を語り出し、語ることで自由を得たかを、教えてくれます。
教訓の多い寓話だけど、なぜ教訓が含まれているのか、教訓の裏にさらに込められた知恵など、フィクションもあるだろうけれど,なるほど!と思わせてくれる作品。
イソップの生涯とともに広がっていった寓話が13遍。イソップの人生の背景を知った後に読むと読み慣れたイソップ物語が、また面白く思える。そんな本。

最近児童書を出し始めた化学同人。レイアウトや訳とか,作品自体あとちょっとという本が多いのだけれど(すみませぬ)、この本は
なかなか類書がなく、美しい絵でイソップ観を広げてくれる1冊です。