鉗子とは、何かを把持するための器械です。
色んな種類があるんですね。
最近ふと疑問に思ったので、少し調べてみました。
有名なのは、ペアン、コッヘル、ケリーあたりでしょうか。
◾️ペアン鉗子
組織を把持するために使用します。血管を直接挟み、組織を傷つけずに血流を遮断できます。また、チューブ類を挟み、内部の液流を遮断することもあります。また、組織の剥離にも使用します。
◾️コッヘル鉗子
ペアンに似ていますが、先端部分が異なります。先端が鈎(こう)というかぎ爪状になっており、より強力な把持力を発揮する反面、把持した対象に食い込むため、軟組織などは傷つけてしまう可能性があります。そのため、真皮にある組織など比較的硬い組織を把持するときに使います。腸管やチューブ類などをコッヘルで把持してしまうと、穿孔などのリスクがあるため使用してはいけません。
◾️ケリー鉗子
これもペアンに近いですが、その細長さが異なります。ケリーは非常に細長く繊細な作りで、先端もやや細くなっています。多くは組織と組織を剥離するために使用します。特に腹腔内で深い部分までオペ侵襲があるときなど、奥の方で繊細な把持や剥離操作が必要な場合に重宝します。
いずれの鉗子も、指を入れる部分の間にギザギザの部分があり、3段階で把持する強さを固定できます。
同じように見えて、厳密には用途が全く異なります。
まぁ病棟で関わる可能性があるのは、ペアンくらいだと思いますが、知っておいて損はないですね。
では、また次回