今回マドリッドへはロンドン経由で向かった。というのも、Expediaで何度か検討していたら気づいたら成田からマドリッド1,000ドルのチケットが1,800ドルになってしまったからである。何度もクリックしているとExpediaはそのツアーを人気の商品と認識してしまい値段を上げるという話を聞いていたが、即決できずに行ったりきたりしているうちに出せない金額になってしまった。そのため、何か他の手はないかと探していたらロンドン経由で数日ロンドンに滞在すれば直通よりだいぶ安くなることが判明。それでロンドン経由でロンドンの滞在を多めに取り、マドリッド滞在を1日半としたが結果的には大正解であった。

理由の第一は、ホテル。ロンドンのホテルは2カ所とも全く不満はなかったが、マドリッドではとにかくひどかった。部屋に入るとまずはタバコなのかなんなのかわからないが強烈な匂い、加えて部屋が狭くテレビはいまどき見たことないくらい古くて小さなブラウン管。そして、水回りが汚い。マドリッドに行く前日に泊った空港そばのロンドンのホテルで知り合った中国人(ヨーロッパ中をビジネスで飛び回っているようらしい)がこのホテルは良かったというので「広いから?」と聞くと「そんなことはどうでもよくて。重要なのは清潔かどうかだ。」と言われその時はまあどこもこんなものでは?とさほど気にしてなかったもののマドリッドで改めてその重要性を痛感させられることになった。

二つ目の不満は、言語。もちろんマドリッドはスペインなので英語が通じることは期待してはいけなかったがその通じなさは想像以上。最近パリに旅行に行ってた後輩が思っていた以上に英語でなんとかなったと言ってたので、そうはいうもののそこそこ大丈夫なのでしょうと思っていたら全く通じない。通じるのはIEの校内とホテルの受付くらい。数字、色はどちらも英語で通じないのでホテルの場所や電車の乗り場がわからず人に聞いても説明が全くわからない。指の本数で番号を来たり指で方向を指してもらったりとその意思疎通の大変さで疲れてしまった。一度入ったレストランでは頼んだパエリアに対して店員がすでに今の時間はパエリアはつくれないといっていたことを理解しておらず、20分ほど椅子に座って待ち続ける始末。全く言葉が通じない世界での生活はなかなかしんどい。

そして、最後に治安について、不満というか心配になった。初日にマドリッドで何十年も住んでいる日本人の方にマドリッドの街を案内していただいたのだが、食事をしながらマドリッドでのスリや強盗の多さや普段どう気をつけて行動すればいいのかについて話を聞かれた結果、その後滞在中異常なくらいナーバスになってしまった。日本ではスタバで電子辞書やカバンを置いたままトイレにいったりするがここではそんなことはありえない。あっという間になくなるようだ。4人がけの横にカバンを置きながら会話に夢中で食事をしていると横に置いておいたカバンが消えてなくなるということが普通にあるようだ。また、街中にはジプシーが歩き回りお尻のポケットに入った財布が狙われることになる。「あの人ジプシーっぽいから気をつけなさい」とお土産やに入った際に前述の女性に注意されたものの買い物に夢中になっていたらそのジプシーっぽい赤ちゃんを連れた小柄な女性が私の後ろにぴたりとついて移動しているのに気づき慌てて店を出るとその女性もすぐに外に出てきて外にいた男性に何かを説明していた。正直ニューヨークでも普通にスタバでパソコンを置きっぱなしにしておいたり、カバンを置いたままトイレにいったりしても何もなくそれほど気にする必要なかったので毎日これほど気をつかいながら生活するのは日々精神的に疲れると思う。

$New York トレイニー日記

不満は多かったものの、実際に訪問できたのは本当によかったと思う。ニューヨークで一年間暮らしたおかげで海外で生活するイメージがあるので、より具体的に実際に生活する時のことを想像することができた。残念ながらロンドンとマドリッドを比べると金銭的な負担は別にすればロンドンのほうがずっといい。普段の生活で言語でそれほど困らないし、生活環境のエンターテイメント性、便利さという点で比較にならないだろう。マドリッドに住むという魅力は全く感じなかった。金持ちが避暑地として別荘を買って過ごすところで海が見えるロス的なイメージだったがそれは違う場所だったようだ。帰りの飛行機で「恋するバルセロナ」を観て帰ったが、その中の世界が自分の考えていたマドリットであったので期待していた想像の世界との違いによる落胆は大きい。まあ、どこに住むにせよ海外で住むのは不便なことや不満は多くある。おそらくホテルのあまりのひどさがこのマドリッドへの落胆につながっているのだろう。

今回の目的であったIE Business Schoolへの訪問は短い時間だったが充実したものだった。アドミッションの方に案内していただきキャンパスツアーで校内を見たり、11月入学予定の方、また在校生の方などに会うことができ、マドリッドでの生活、IEの授業、卒業後の就職状況など生の声を聞くことができた。受験時にあまり考えたこともなかったがIEには大学のキャンパス的なものがない。ニューヨークで言えばコロンビア大学ではなく、NYU的なイメージである。日本大使館のそばという便利なところにある一方で、土地代が高いのか非常にコンパクトにまとまっている。アメリカの大学のようにたくさんの書籍を持って建物を移動するだけで一苦労というのがない一方で、建物校内の食堂、カフェ、また学生寮などがないので滞在費は必然的に高くなる。まわりにバルなどもあるから食事には困らないという学校側の説明もあるようだが、マドリッドの外食は安いわけではないのでちょっとしたことだが気になった。

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まだ正式に進学は決めていないが、学校へのイメージは非常にいいものであった。日本人が入学して一番困るのは英語のよう。他の英語を母国語をしないヨーロッパ系の学生に比べて日本人は語学の面でかなり苦労するようだ。アドミッションの案内してくれた方に「スペイン語はいいけど英語の授業はないの?」と聞いてみたところ、「何で英語の勉強が必要なのか?」と質問されて「もっとブラッシュアップしたいから」と答えたら「授業はすべて英語なんだからそんなの来る前にやっておいて」と冷たく言われてしまったが実際に入学する前にきちんとやっておかないと学校では英語の面での向上は自分でやらないとほとんど期待できなさそうだ。IEはありがたいことに入学金をいつまでに払えというのはなく、入学が認められると席の確保をしないと希望の入学時期に行けなくなる可能性もあるが入学の権利はしばらく確保することができる。残りそれほど時間がないけれども他も含めてどうしていくべきか色々な人の意見を聞きながら決めたい。

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