チャールズ国王とトランプ大統領、英米の特別な関係を称賛 国賓訪英の晩さん会 | trainbridge1のブログ

    チャールズ国王とトランプ大統領、英米の特別な関係を称賛 国賓訪英の晩さん会

    BBCニュース 配信より

     

    チャールズ国王とトランプ大統領、英米の特別な関係を称賛 国賓訪英の晩さん会 - BBCニュース 配信より

     

    ショーン・コフラン王室担当編集委員

     

    イギリスのチャールズ国王は17日、国賓として訪英中のアメリカのドナルド・トランプ大統領をロンドン郊外のウィンザー城に迎え、晩さん会を開いた。

     

    国王はスピーチで、「世界で最も難解ないくつかの紛争に解決策を見いだす」ことへのトランプ氏の個人的な取り組みをたたえ、「専制国家」と戦うウクライナへのアメリカの支援を呼びかけた。

     

    これを受けてトランプ氏は、米英両国の特別な関係を称賛し、「『特別』という言葉ではとても言い尽くせないほどだ」と述べた。

     

    豪華な晩さん会には、招待客160人が出席した。

     

    国王はスピーチで、両国の深いつながりと、文化、貿易、軍事の各面でのつながりを維持する必要性を強調。

     

    「私たちの国民は、私たちが大切にしている価値のために共に戦い、共に死んできた」と述べた。

     

    トランプ氏の国賓訪問は18日も続く。カミラ王妃とキャサリン皇太子妃は、

     

    メラニア・トランプ大統領夫人とイベントに出席する。

    トランプ氏は、英首相の公式別荘「チェッカーズ」でキア・スターマー首相に会う。

     

    国賓訪問は、王室関連の華やかな行事から、政治的な会談や記者会見へと移っていく。

     

    ウィンザー城で出迎え

    17日は晩さん会に先立ち、国王や王妃、その他の王室メンバーらがウィンザー城で大統領を出迎えた。

     

    装飾された馬車に乗った大統領夫妻は、城内の美しい中庭で降りると、完璧に準備された芝生の上で英近衛兵らを視察した。

     

    その場には皇太子夫妻もいて、大統領夫妻を迎えると、「温かく友好的な」私的な会談をした。

     

    晩さん会では、大統領はスピーチで、ウィリアム皇太子を「将来、信じられないほどの成功を収めるだろう」と称賛。キャサリン皇太子妃については、「輝いていて、とても健康的で、とても美しい」と表現した。

     

    トランプ氏の歴史的な2回目の国賓訪問は、式典のパレードを見ながら友好的な時間を共有するなど、国王と大統領の良好な関係を示すものとなった。

     

    パレードの最中には、国王は冗談めかして、兵士の剣に気をつけるよう大統領に警告しているようだった。

     

    トランプ氏は、聖ジョージ礼拝堂を案内された際、強く気を引かれた様子で、「なんという場所だ、なんという場所だ」と繰り返した。英王室所蔵のアメリカ独立に関する歴史的文書を見た時には、「本物だ」とコメントした。

     

    トランプ氏はまた、ウィンザーにある、長年敬愛してきた故エリザベス女王の墓に花輪をささげ、敬意を表した。

     

    そして、公式の贈り物が交わされた。トランプ氏には、今年1月の大統領就任式の日に英バッキンガム宮殿に掲げられた国旗などが贈られた。

     

    国賓訪問はソフトパワー外交の一つの形態で、王室によるもてなしを利用して、外国と重要なパートナー関係を構築する。イギリスにとっては、アメリカほど重要な相手はない。

     

    同時に、ビジネスのつながりも築かれる。晩さん会の出席者には、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)や人工知能(AI)関連のオープンAIのサム・アルトマンCEOなど、米テクノロジー企業のトップらが有名人より多かった。

     

    今回の国賓訪問では、並行して、1500億ポンド(約30兆円)の対英投資が発表された。これには、マイクロソフトからの220億ポンドが含まれる。

     

    ノーフォーク産のオーガニック・チキンがメインディッシュとなった晩さん会には、メディア界の大物ルパート・マードック氏も出席。首相側近のモーガン・マクスウィーニー氏の隣に座った。

     

    国王は、英米のパートナーシップの価値をたたえるとともに、環境保護の重要性を強調。「私たちに続く世代のために、自然の驚異と美しさを守り、回復する貴重な機会」が存在していると述べた。

     

    この日の一連のイベントは、きらびやかさでトランプ氏を圧倒し、好印象を与えることを意図したもので、晩さん会はその最後を飾った。

     

    陸海空の各軍から1300人が参加した儀礼式典は、イギリスへの国賓訪問で計画されたものでは過去最大だった。

     

    通常よりはるかに規模を大きくしたのは、アメリカに対し、北大西洋条約機構(NATO)への関わりを維持し、ウクライナを支援するよう促す、英政府のメッセージだった。

     

    スターマー氏はこの日、トランプ氏とともに、ウィンザー上空を飛行する英空軍のアクロバット飛行隊レッド・アローズを見学した。F-35戦闘機の儀礼飛行は悪天候のため中止された。

     

    王室関連の華やかな行事は、トランプ氏を魅了したようだった。同氏はこの国賓訪問を、人生における「最高の栄誉」の一つだと述べた。

     

    この日の国賓訪問は、最近の他のものとは異なり、一般の目に触れる場面はなかった。すべてのイベントが、ウィンザー城の敷地内や首相別荘のチェッカーズで行われた。

     

    ロンドンでは、トランプ氏の訪問に抗議するデモが行われた。ウィンザーでも「反トランプ」のプラカードが掲げられるなどしたが、米訪問団の目に触れることはなかった。

     

    デモ参加者には、反君主制団体「リパブリック」のメンバーらもいた。最高責任者のグレアム・スミス氏は、「今こそ民主主義を修正し、チャールズであれトランプであれ、民主主義的な権利を損なおうとする者たちから国を守る時だ」と話した。

     

    (英語記事 King and Trump hail UK-US special relationship in state banquet speech