山口北部で謎の地震活動 震度1未満、2月から3600回超 専門家疑問

毎日新聞 配信より

 

山口北部で謎の地震活動 震度1未満、2月から3600回超 専門家疑問(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

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微小な地震が続く、直径約10キロの地域にある萩市役所むつみ総合事務所=山口県萩市で2025年6月6日午後2時7分、小澤優奈撮影

 

山口県北部の直径約10キロの地域で2月から微小な地震活動が続き、

 

専門家も「なぜ地震が起きているのかわからない」と首をひねっている。

 

6月2日までに観測された地震の回数は3640回。

 

地震の規模を示すマグニチュード(M)は最大でも2.3で、震度1以上は観測されていない。

 

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下関地方気象台によると、最初は2月1日午後10時43分、萩市北部の深さ38キロで発生したM0・1の低周波地震だった。以降、最も浅い部分で23キロ(M2・3)、最も深い部分で40キロ(M0・6)の深さの間で発生している。  

 

場所は、萩市と阿武町の境界付近の直径約10キロの地域に限られ、3、4月は萩市側、5月からは阿武町側での発生が多くなっている。発生頻度は3月に比べると5月以降がやや増えているという。目立った活断層はない場所で、北側に奈古断層、南側に地福断層があるが発生場所からはやや離れている。  

 

同気象台の植田伸吾・南海トラフ地震防災官は「深さ10キロ程度の場所での微小な地震は全国で見られる。今回の地震はそれより深い20~30キロで起きており、本来は地震が起きないところ。過去20年間、この地域で地震は発生しておらず、なぜこんなことが起きるのかわからない」と話す。  

 

地震調査研究推進本部地震調査委員会は5月13日に「山口県の地震活動の評価」を発表。「2月から山口県北部で微小地震活動が始まり、地殻の下部である深さ25キロから30キロ程度でまとまった活動が継続している」と説明し、「この地震活動が始まって以降、わずかな地殻変動が生じている可能性がある」と述べるにとどめている。  

 

下関地方気象台はこの地震について「地震への備えを改めて確認してほしい、としか言えない」と話している。

 

【山本泰久】

 

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