政府の「書店活性化プラン」、返本の抑制も研究…在庫管理のICタグ普及推進
読売新聞オンライン配信より
政府の「書店活性化プラン」、返本の抑制も研究…在庫管理のICタグ普及推進(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
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街の書店を地域の文化拠点と位置づけ、減少に歯止めをかける政府の「書店活性化プラン」案の骨子が判明した。本を効率的に管理できるICタグの普及と書店での関連機器の導入を進め、円滑な出版流通や書店経営の実現を目指す。本の流通コスト上昇の原因の一つである返品については経済産業省が事務局となり、出版社や出版取次、書店が参加する研究会を開いて抑制のための検討を進める。
活性化プランは、書店の経営効率化支援に踏み込んだのが特徴。
出版界は年間約6万5000点の新刊書籍が刊行される「多品種少量生産」の産業だ。
ICタグはしおりやラベルシールの形で本につけ、電波で在庫管理ができるため、
書店の棚卸しなどの負担を大幅に軽減できる。
ICタグを読み取るリーダーなどを書店が導入する際に、補助ができるように調整する。
店で売れ残った新刊本や雑誌は、一定期間内なら出版社に返品できるが、返品率は本が3割、雑誌は4割を超す。
研究会ではICタグのデータなどを活用して適正な本の出荷量を探り、返品を減らして書店が利益を出す方法も議論する。
日本出版インフラセンターによると、国内の書店数はこの20年余りで半減し、約1万400店となった。
経産省は大臣直属の「書店振興プロジェクトチーム」を昨年3月に設置。
読売新聞社と講談社は今年2月、「書店活性化へ向けた共同提言」を発表した。
今回のプランは、書店のキャッシュレス決済の負担軽減や書店と図書館の連携、
絵本専門士の活用など、提言が求めた内容も盛り込まれた。
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