ミャンマー地震、なぜ被害拡大?活発な断層沿いに人口が密集
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ミャンマー地震、なぜ被害拡大?活発な断層沿いに人口が密集(毎日新聞) - Yahoo!ニュース 配信より

ミャンマー中部を震源とする大地震で倒壊した建物=ミャンマーの首都ネピドーで2025年3月29日、AP
ミャンマー中部を震源とするマグニチュード(M)7・7の地震で、被害が拡大した背景には、ヤンゴンに次ぐ第2の都市マンダレーを含めた都市部を貫くように国土を縦断する断層の一部が動き、大きな揺れを引き起こしたことがありそうだ。
今回、南北約1000キロに延びる「ザガイン断層」の一部がずれたとみられる。
広島大の中田高名誉教授(変動地形学)によると、この断層の周辺では、過去100年の間にもM7級の地震がたびたび起きており、世界的にも活動度が非常に高いことが知られている。
マンダレーの北部や首都ネピドーの南部でも、1930年代以降、M7級の地震が複数回発生している。
一方で今回の震源を含む一帯では、約200年前にM8級の地震が起きて以降、大規模な活動はなかった。
ザガイン断層沿いには平地が広がっており、近年では一部に都市が発展し、人口が密集している。中田さんは「農村部とは異なり、都市部ではブロックやコンクリートで建物が造られる。耐震性が低ければ被害は容易に拡大する」と話す。
ミャンマーはもともと、プレートの境界があるほか、活断層で地震活動が活発な地域だ。こうした特徴は日本にも当てはまり、中田さんは「自分が住んでいる地域に大きな地震を起こす活断層があるのか、家の耐震性は十分か、液状化や崖崩れなどの恐れはないか、改めて認識し、万一に備え自らの命を守る必要がある」と指摘した。
【高橋由衣】
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