八潮 道路陥没 汚水の一部迂回 下水道管のバイパス工事完了
八潮 道路陥没 汚水の一部迂回 下水道管のバイパス工事完了|NHK 埼玉県のニュース 配信より
男性1人が安否不明になった埼玉県八潮市の大規模な道路陥没で、県が行っていた下水道管の上流部で一部をう回させるバイパス工事は完了しました。
本格的な救助活動に向けて現場の穴にあふれ出ている汚水やトラックの運転席部分とみられるものが見つかった下流部に流れ込む水の量を減らすために活用することにしています。
先月28日に八潮市で発生した大規模な道路陥没は下水道管の破損が原因とみられ、1週間あまりがたった今も深さおよそ15メートルの穴ができていて、転落したトラックに乗っていた74歳の男性の安否がわからないままです。
ドローンによる調査の結果、5日、陥没現場の100メートルから200メートルほど下流にある下水道管の中でトラックの運転席部分とみられるものが見つかりました。
男性の捜索に向けて、県は、穴にあふれ出ている水や、さらにその下流部に流れ込む水の量を減らす必要があるとして、水道管の上流部で汚水の一部をう回させるバイパス工事を行い、完了しました。
もともとある水路を使う形でう回させられる水の量は毎分4立方メートルと、下水道管を流れる水量のごく一部にとどまるということです。
県は本格的な救助活動に向けて現場の穴にあふれ出ている汚水やトラックの運転席部分とみられるものが見つかった下流部に流れ込む水の量を減らすために活用することにしています。
【埼玉県 運転席を出す方法 土木的手段含め早急に検討】
男性1人が安否不明になった埼玉県八潮市の大規模な道路陥没で、5日の調査で見つかったトラックの運転席部分とみられるものについて、県は地上から穴を開けるなどの土木的な手段も含めて下水道管の中から出す方法を早急に検討することにしています。
先月28日に八潮市で発生した大規模な道路陥没は下水道管の破損が原因とみられ、1週間余りがたった今も深さおよそ15メートルの穴ができていて、転落したトラックに乗っていた74歳の男性の安否がわからないままです。
ドローンによる調査の結果、5日、陥没現場の100メートルから200メートルほど下流にある下水道管の中でトラックの運転席部分とみられるものが見つかりました。
県は、その後も管の中にドローンを入れていますが、運転席部分とみられるものを改めて調べることはしていないということで、男性は確認されていません。
一方、これより少し上流部で水の流れを阻んでいるものは確認を進め、金属やコンクリート、それにアスファルトなどが積み重なり隙間から汚水が流れ出していることがわかったということです。
県は引き続き今後の捜索について消防や自衛隊などと協議を急ぐとともに、運転席部分とみられるものを出すために地上から下水道管につながる穴を開けるなどの土木的な手段も含めて早急に検討することにしています。
【埼玉 八潮市の大山忍市長は】
陥没事故が起きた埼玉県八潮市の大山忍市長は、6日午後、市役所で取材に応じました。
大山市長は、県が行っている12の市と町への排水抑制の呼びかけについて「長引けば長引くほど、対象の自治体の住民の生活や経済活動に影響が出てくるので、ぜひ排水の抑制にご協力、ご理解いただきたい」と述べました。
一方で、6日の時点で、市が設置した避難所には、6世帯10人が避難していて6日午前中、市長が避難所を訪問したということです。
住民からは、「男性はいつ救助され、復旧が行われるのか」とか「いつになれば、平穏な生活に戻れるのか」といった声が寄せられたということで今後については、「県や国とも話して、第1に救助、復旧復興という工程を、できる限り速やかに確立してもらえれば、先がある程度見えてくる。企業などへの補償についても県も含めて協議する場は当然出てくると思う」と述べました。