今年のインフル、大人が先に感染? クリニック「流行前倒しでピークレベル」 強い頭痛も…重い症状なぜ【#みんなのギモン

NNN配信より

 

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インフルエンザの感染者数が全国で急増しています。例年は1~2月にピークを迎えますが、

 

都内にあるクリニックの院長の実感では、流行が前倒しになっています。

 

吐き気や強い頭痛など、重い症状が出る人も多いといいます。今季の特徴や対策を考えます。

 

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そこで今回の#みんなのギモンでは、「インフル倍増 大人が先に感染?」をテーマに解説します。

■「ピークのような感染者数」との声も

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山崎誠アナウンサー 「乾燥もかなり厳しくなり、周りで体調を崩す方も増えていることかと思います。

 

例年インフルエンザは1月~2月にピークを迎えていますが、いま感染がかなり広がりを見せています」

 

 「全体の数でいえば、去年はかなり多くてそれには及んでいませんが、広がるスピードは一気に上がっていまして、現場では『ピークのような感染者数』という声も上がっています」

 

「影響が出ています。16日朝、東京都内の小学校から保護者宛に来た緊急の連絡メールがあります。

 

タイトルは『発熱、インフルエンザ等による学級閉鎖について』。

 

2年生と4年生のクラスで17日から3日間学級閉鎖するというお知らせです」

 

 「この学校では4年生だけで19人もの児童がインフルエンザなどで欠席しているということです。4年生全体では約90人が通っているため、2割ほどの児童がインフルエンザなどで欠席しているということです」

 

 森圭介アナウンサー 「かなり広がっていますね」 

 

山崎アナウンサー 「こうした学級閉鎖がいま全国で相次いでいて、12月2日~8日の1週間で、1402の施設で休校や学級閉鎖などの対応をしています」 

 

鈴江奈々アナウンサー 「先週、息子から『同じ学年の別のクラスでもう半分ぐらいが休んでいて、学級閉鎖があるかもしれない』という話を聞いていました。身近に広がりのスピードを感じますね」 

 

森アナウンサー 「急にお休みになりますから親御さんも面倒を見たり仕事の都合をつけたり、大変だと思います」 

 

斎藤佑樹キャスター 「乾燥していますし、僕も加湿器を2台つけたり、マスクをしたりと対策はしています」

 

■全国のインフル患者報告数の推移

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山崎アナウンサー 「そういった対策が本当に大切になってきています。実際どれぐらいの患者の数がいるのでしょうか。

 

厚生労働省によると、全国の定点医療機関から報告された感染者数は

 

1医療機関あたり1人を超えるとインフルエンザの流行期に入った目安となります」 

 

「10月下旬に既に1を超えて、流行期に入りました。11月4日~10日には1.06、11月18日~24日には2.36になりました」 

 

「ここから急激に増えていきます。翌週の11月25日~12月1日には約2倍の4.86、さらに次の週の12月2日~8日にも約2倍の9.03となりました。数は去年に比べると少ないのですが、広がり方はかなり急激になってきています」 

 

鈴江アナウンサー 「このグラフで見てもかなり急激に広がっているのがわかりますね」

■40代は4万人…大人の感染増に警戒

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山崎アナウンサー 「子どもだけではなく大人も増えていることで警戒が必要です。

 

全国の医療機関を受診した患者数は推計で約34.7万人。

 

年代別でやはり多いのは子どもで、0~9歳で約9.5万人、10~19歳で約9万人です」 

 

「20代は約2.5万人、30代は2.7万人。40代は約4万人、50代は約3.7万人と、大人もかなり多くなってきています」 

 

森アナウンサー 「子ども(の感染者数)が多いのは接触や教室で触れ合う機会が多いからなのでしょうが、

 

40代や50代はもしかしたらお子さんがいて子どもからもらっているパターンがあるかもしれませんよね」 

 

山崎アナウンサー 「そういったルートも多いかもしれませんね」 

 

瀧口麻衣アナウンサー 「なかなか休みづらいかもしれませんが、ちょっとでもおかしいなと思ったらしっかり休むことも大事かなと思いますね」 

 

山崎アナウンサー 「そういう判断をすることも大事ですし、職場としても人繰りが厳しいかもしれませんがしっかり休ませることが大事だと思います。

 

いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長は『今年はどちらかというと大人が先行している印象がある』と言います」 

 

「理由の1つとして考えられるのは、コロナ禍前よりも忘年会が増えてきているということと、旅行などで動くことで職場や家庭内に広がり、子どもに感染しているパターンがあるということです」

 

■“助走”のはずが…クリニックの様子

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山崎アナウンサー 「14日の同クリニックでは、午前中の受付開始から10分後には待合室がいっぱいになったとのこと。

 

例年よりもインフルエンザの流行が前倒しになっていると感じているそうで、

 

流行期としてはまだ“助走の時期”のはずが、ピークのレベルになっているといいます」 

 

「伊藤院長が、発熱と喉の痛みに加えて吐き気があって受診した50代男性を診察しています」 

 

伊藤院長 「全身の重症感とか、けん怠感も強そうだったので、感染状況も踏まえて

 

コロナとインフルエンザの抗原検査をやったところ、

 

インフルエンザAが陽性だったんですよね。ちょっと驚きました。

 

正直念のためと思ってやったんですけど」 

 

山崎アナウンサー 

 

「伊藤院長によると今年、主にはやっているのはインフルエンザA型です。頭痛からくる吐き気を感じている方も多いそうです」 

 

森アナウンサー 「頭痛と発熱はよく聞きますが、吐き気までいくと本当に重症になってしまいますよね」

■久々のインフル感染で…抵抗力が低下か

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山崎アナウンサー 「(新型)コロナが猛威を振るっていた時はインフルエンザの数は少なかったんですが、伊藤院長によると久々に感染して抵抗力が弱まっていると症状が重く出る人が多いということです。強い頭痛などを伴うこともあるといいます」 「また空気の乾燥もあり、急に声が出ない、熱より先にせきが出るという人もいるそうです」

■歯磨きも…年末年始に向けた対策は?

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斎藤キャスター 「これからまさに忘年会シーズンということもあって人と会う機会も増えると思うんですけど、対策はどうしたらいいんですかね?」 

 

山崎アナウンサー 「忘年会など外に出る機会も増えると思いますが、伊藤院長によるとまず手洗いが大事です。次に入浴。シャワーを浴びたりお風呂に入ったりすることでウイルスを洗い流すことが大切です」 

 

「そして歯磨きです。口の中の歯周病菌が感染を防ぐ機能を低下させるので、しっかり磨いて歯周病菌を減らすことが大切になってくるということです」

 

 「これから年末年始を迎えてイベントごとなどが増えてくるでしょう。楽しく過ごすためにも、こういったそれぞれの対策をしていきたいと思います」 

 

(2024年12月16日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

 

【みんなのギモン】 

身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、

 

日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。

 

(日テレ調査報道プロジェクト)

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