毎日新聞
初防衛の藤井、王将戦「得るもの多かった」 羽生は「精度上げたい」
毎日新聞 によるストーリー
竜王、王位、叡王、棋聖と合わせ5冠を堅持し、タイトル戦初登場からの連勝記録を12に伸ばした。
【新土居仁昌、丸山進】
第72期ALSOK杯王将戦で初防衛を果たし、感想戦に臨む藤井聡太王将=佐賀県上峰町の大幸園で2023年3月12日午後4時34分、岩下幸一郎撮影© 毎日新聞 提供
一方、挑戦者決定リーグで6戦全勝し、2020年の第33期竜王戦以来のタイトル戦登場となった羽生九段だったが、14年ぶりの王将位奪還とタイトル獲得通算100期の偉業達成は成らなかった。
今期の七番勝負は開幕戦から第5局まで先手番が勝利するシーソーゲームとなり、藤井王将の3勝2敗で第6局を迎えた。先手番の羽生九段が勝てば決着の場は最終第7局に持ち込まれていたが、藤井王将がブレークして熱戦に終止符を打った。
藤井王将は王将戦と並行して第48期棋王戦五番勝負で渡辺明棋王(38)=名人=に挑戦し、2勝1敗で6冠に王手をかけている。さらに4月に開幕する第81期名人戦七番勝負にも挑戦者に名乗りを上げ、史上最年少での名人獲得を目指す。
藤井王将の話
非常に難解な将棋が多くて大変なシリーズだったと思うので、その中でなんとかよい結果を残せたかなという感じです。自分にとって得るものが多いシリーズだったので、今後に生かしていけたらと思っています。
羽生九段の話
いろいろやってみたが、全体的に指し手の精度を上げないといけないなと感じたシリーズでした。(タイトル100期は)自分自身の至らないところ、足りないところを改善して、また次に臨めたらいいなと思っています。