「これからも見守って」各地で祈り 東日本大震災から12年

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「これからも見守って」各地で祈り 東日本大震災から12年(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

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高校3年生の男性(18)は遠野市から家族6人で墓参りに訪れた。12年前、大槌町に住んでいた親戚6人が津波の犠牲になった。「高校卒業と大学進学の報告をしました。当時、6歳で年長だった。12年、あっという間です。亡くなった人のことを思い、生きてきました。震災のことは、ずっと忘れられないです」=2023年3月11日午前7時51分、岩手県大槌町、藤原伸雄撮影

 東日本大震災から11日で12年となりました。関連死を含む死者・行方不明者は2万2212人。避難者は今も約3万1千人にのぼります。 【写真多数】慰霊の塔の前で手を合わせる親子=2023年3月11日午前6時26分、仙台市若林区、柴田悠貴撮影  当時、巨大な津波に襲われた沿岸部では11日、早朝から追悼のために訪れる人々がいました。  岩手県大船渡市では、菅野明美さん(69)が孫の船本裕介さん(当時18)の墓参りに訪れていました。孫が津波に流されて亡くなったのは、高校を卒業しまもなく漁師として働くことが決まっていた矢先のこと。「『働いたお金は一番最初におばあちゃんにあげる』と言うほどの家族思いだった」。静かにその死を悼んでいました。  仙台市若林区荒浜地区の海岸で日が昇る海を見つめていた岩谷亮さん(34)。娘の美桜さん(6)に震災のことを伝えようと初めて一緒に訪れたそうです。  宮城県名取市閖上地区の名取川沿いの防波堤で、日の出を見つめていた髙橋理恵子さんは、震災で宮城県東松島市に住む高校時代の同級生を亡くしました。十三回忌にあたる11日に慰霊の意味をこめ、朝日を見に来たそうです。「こんなに静かできれいな海なのに、あのときはなんで猛威をふるったんでしょうね」。水平線からのぼる太陽を見て、「これからも私たちのこと、見守ってください」と祈りを込めていました。

朝日新聞社

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