原因不明の小児急性肝炎 「沈黙の臓器」専門家に聞く注意点
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毎日新聞 2022/5/5 07:15(最終更新 5/5 07:38) 2031文字
https://mainichi.jp/articles/20220504/k00/00m/040/048000c
英国政府は、急増する小児肝炎に関する症例情報を定期的に公表している
小児の原因不明の急性肝炎の症例報告が欧米で相次いでいる。日本でもこの可能性のあるケースが3例報告された。海外では原因として「アデノウイルス」の可能性が指摘されるが、まだ解明されていない。専門家に、国内への影響や保護者が注意すべきポイントを聞いた。
発端は英国「重症で肝移植10人」
肝炎は、何らかの原因で肝臓に炎症が起き、細胞が破壊されて、機能が落ちる病気だ。ウイルスによって引き起こされることが知られているほか、アルコールや薬物による肝炎もある。
世界保健機関(WHO)によると、4月21日までに原因不明の小児肝炎が12カ国で少なくとも169例確認され、1人が死亡した。AからEまで5種類ある肝炎ウイルスや薬物が確認されなかった一方で、74例で夏風邪や結膜炎などの原因ウイルスである「アデノウイルス」が検出された。
発端は、英国からの報告だ。英保健当局は4月6日、英国全土で小児の急性肝炎が高い割合で確認され、調査していることを明らかにした。29日の発表によると、英国の患者は145人に達した。多くが5歳未満で、下痢や吐き気などの初期症状の後、皮膚や白目の部分が黄色くなる黄だんなどが表れた。症状が極度に重くなり、10人が肝移植を受けたという。
英国での急増、識者「異常事態」
埼玉県立小児医療センター消化器・肝臓科の岩間達医師=本人提供
「今のところ国内で子どもの急性肝炎が増加している兆しはない」。埼玉県立小児医療センター消化器・肝臓科の岩間達医師はこう語るが、英国の状況について「日本で急性肝不全になる小児は年間20人程度で、人口比率から考えても、英国での報告数の急増は異常事態と言える」と懸念する。
そもそも海外での報告症例は原因が特定されておらず、「確定症例」自体も定まっていない。こうした事情を踏まえ、WHOは暫定的な措置として、肝障害の程度を表す数値であるアスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)またはアラニントランスアミナーゼ(ALT)が500IU/L(正常値は40程度)を超える急性肝炎▽16歳以下▽A~E型肝炎ウイルスではない――の3点を満たす症例を「可能性例」と定め、昨年10月以降に確認された症例の報告を求めている。ASTやALTが500を超える症例は急性肝炎の中でもそう多くはないものの、英国での急増が指摘される前から国内でも確認されている。WHOが示した3点に当てはまる国内の「可能性例」が、海外の症例報告と関連があるか否かは現時点で分かっていない。
アデノウイルス、原因の可能性指摘
これまでに報告があった複数国の症例から、原因の可能性として指摘されているのがアデノウイルスだ。米疾病対策センター(CDC)が発表した論文によると、昨年10月~今年2月に米アラバマ州で確認された急性肝炎の小児患者9人全員でアデノウイルス41型が検出された。さらに、患者の急増が指摘される英国やオランダでは小児の間でアデノウイルスが流行している。
アデノウイルスは、流行性角結膜炎(はやり目)や小児がかかりやすい咽頭(いんとう)結膜熱(プール熱)、感染性胃腸炎などの原因ウイルス。80以上のタイプがあり、41型は感染性胃腸炎を起こすことが多い。今回確認された患者の大半で、肝炎発症前に嘔吐(おうと)や下痢の症状が見られたという。
国立感染症研究所戸山庁舎=東京都新宿区戸山1で2019年5月11日、本橋和夫撮影
ただ、アデノウイルスが肝炎を起こすことはあまり知られていない。一般的に免疫機能が低下した人を除き、健康だった子どもが急に肝炎を起こすことは極めてまれとされる。国立感染症研究所によると、今年に入りアデノウイルス41型が国内で5例(4月18日時点)検出されたが、黄だんや肝機能障害といったケースは含まれていない。WHOなどは新たなアデノウイルスの出現や新型コロナウイルスとの同時感染などさまざまな可能性を視野に入れて調査を進めている。
また、小児の急性肝炎は、原因が分からなかったり、特定されなかったりするケースが以前から一定程度存在する。岩間医師によると、国内における小児の急性肝不全のデータでは、原因が特定できないケースが43%と最も多いという。「急性肝炎の場合は自然に軽快することが多く、可能な検査をすべてしているわけではないが、半数近くが原因不明だと考えられる」と語った。
重症化まで症状出ない肝臓
小児の急性肝炎の兆候を保護者はどう捉えればいいのか。岩間医師は「肝臓は『沈黙の臓器』で重症化するまで症状が出ないことがよくある。急性肝炎だけに見られる症状ではないが、だるさや食欲不振、腹痛などが代表的な症状で、皮膚や目の色が黄色くなる黄だんで気づく場合がある。肝不全まで悪化すると、血が止まらない出血傾向や意識障害が見られる」とし、異常があれば受診するように呼びかけた。
斎藤智也・国立感染症研究所感染症危機管理研究センター長は「原因は不明だが、アデノウイルスが原因だった場合には、新型コロナウイルスと同様、対策は手洗いやマスクの着用になる」と話している。
【金秀蓮】
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明治維新鴻業の発祥地、山口 今年は「四境戦争」から150年 ⑩ 大村益次郎 サンデー山口 山口版 平成28年3月9日(水) 第6631号より (2日付・松前良輔さん寄稿の続き)より
蘭学修行
適塾の入門者は、まずオランダ後の教科書「ガランマチカ」で文法を、「セインタキス」で文章構成法を学ぶ。
そこで基礎を身に付けると、次の段階である原書の「会読」へと進む。
この会読は、毎月6回、1と6の日、または、3と8の日というように、5日おきに行われ、学力に応じて学級が置かれた。
各級の人数は、10から15人ほどで、塾頭、副監、1級生といった上級者が各級の会頭となる。
会読当日、門人たちは、くじによって席順が決められ、順番に数行の原書を解釈していく。そこで、参加者から内容や意味についての質問がなされ、討論が行われる。
会読が終わると、会頭は、その日の成績により、討論の勝者には白丸、敗者には黒丸、優秀な者には三角を付けた。
こうして、各級において3カ月間主席であれば進級でき、塾内で割り当てられた畳1枚の席についても、良い場所へ移動することが許される。
また、塾では原書を読み取る際、不明な箇所を他人に聞くのは恥とされたため、門人たちはひたすら辞書を引いた。
夜中も塾は眠らない。部屋の灯りは決して消えることはなかった。(続く、次回は16日付けに掲載します)
私のコメント: 松前良輔さんによる寄稿 執筆における、今後のご活躍を祈る。私は、松前良輔さんから電話取材をうけたことがありますが、その時、「七卿落ち」にかんする歴史の各考証に関しては、その助言を松前良輔さんにしました。しかし、今回の「明治維新鴻業の発祥地、山口 今年は「四境戦争」から150年 ⑩ 大村益次郎」に関しては、何の連絡も、今までに、お受けしていないこと 皆様へ、私は、表明をしておきます。
この件につきまして、私が、慶應義塾大学 在学中に、福沢諭吉研究会 西川俊作教授と私との間においては、「緒方洪庵 門下生 大村益次郎 福沢諭吉 ・・・」に関しても、当時、慶應義塾大学内において、その大激論が交わされ、くり広げられていましたことについても、申し添えします。
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蘭学資料研究会 研究報告 東京大学医学部血清学教室内 「毛利藩の蘭学」 昭和36年10月21日より
毛利藩の蘭学資料目録
蘭書の部
1)Roode,T.G.A.Dr.:Handboek der natunrkude van den Hollandish,vertaald door K.J.Y.Ipma.Amst.,1809 pp.1631 (mai) (Oomura)
2)Haarst,Wm.van :Natuurbeschouwingen voor jonge lieden,ter verdeling van verstand en hart.le en LeStjkje(in een boek).Amst.,1820-23
以下 省略
( 山口県立図書館 及び 山口大学図書館 蔵 )
13) 省略
14)Dr.von Siebold : Tot Gedachtenis aon mynen vriend Koemaja (Handschrift). 1829 (Hagi-Kumaya)
( 以上 萩、熊谷家 蔵 )
以下 省略
附録 大村益次郎蔵書目録 大村益次郎文書保存会
1. Kleine Oorlog
2.Tweede Afdeeling voor het Tuig.
3.Handboek der natuurkunde van den Hollandsch.
以下 省略
昭和36年10月21日 当時、蘭学資料研究会は、東京大学医学部 血清学教室にありました。蘭学資料研究会 現況について、東京大学から、その後、当方へ連絡が、有りません。その近況については、残念ながら 存じ上げていませんこと報告します。