先日お知らせしたとおり、今日はパタン市内 Hotel Himalaya にて、第三回日本梨フェスティバルが開催された。
 
日本の梨1この日本梨「豊水」「幸水」「菊水」は、カトマンズ盆地とその近郊で生産されたものである。
 
あいにく朝から強い雨が降り続き、最初は出足が低調であった。しかし午後から雨が止み、数多くのネパール人そして在留邦人が、瑞々しい季節の味に誘われて集まった。毎年、ネパール人の参加者が、確実に増えている感がある。そしてまたカトマンズ首都圏において、「日本の梨=高級だけれど非常に美味しい特別な果物」というイメージが定着してきた。
 
ネパールにも在来種の梨があるが、こちらは歯ごたえありすぎの硬さで、水分量が少ない。美味しくない果物の代表選手、と云えるほどである。三年前第一回のフェスティバルは、日本の梨が「柔らかな歯ごたえと果汁にあふれる美味しい果物」であることを、ネパールの人々に信じてもらうことから始まった。
 
現在カトマンズでは、日本種の梨は小売店では1kg あたりRs.140前後で販売されており、ネパールの夏の果物「マンゴー」の、2倍以上の値段である。現状では高級果物として、舌の肥えたネパール人に好まれている感がある。お使いものとしても、「わぁ、日本の梨!こんな高価なものをわざわざありがとう」と、大好評である。
 
今日の会場では、市場より安いお買い得価格での即売も行われ、人気を博していた。また、Hotel Himalaya謹製の「梨を使ったケーキやパイ」の販売もあった。こちらのお菓子の味も、毎年向上している感がある。
 
日本の梨2日本の梨は、その栽培に手間とコストがかかることに加え、生産量がまだまだ少ない。今後、まずはカトマンズ首都圏で梨の流通が増えることにより、生産量の増大と価格の低下が期待されている。せめてマンゴー並の値段になれば、もっと多くのネパールの人たちに、日本種の果物として親しんでもらえるだろう。また、中東などの諸外国に輸出することも可能であろう。到達すべき道は遠いが、前向きに進んでいってほしい。
 
だからこそ、付加価値農産物としての果樹栽培農家を勇気づける、今回のようなフェスティバルは、毎年続けていくことに大きな意味がある。これを第一回から主催しているのは、ネパールのNGO、Love Green Nepal(LGN) である。そして今年から、日本梨をはじめとする果樹栽培の技術移転に、長年努力を続けてこられたJICA / JOCV と、ネパール政府農業省が協力・協賛として加わった。今日の会場にも、JOCVの若者農業ボランティア、そして、農産物流通を専門とするJICAシニア・ボランティア(SV) が、LGNメンバーと一緒に活躍する姿があった。
 
ネパール政府、そして日本の政府開発援助を行うJICAが、特定のローカルNGOと一緒に企画をするのは、大変難しい規定や制約があると聞いていた。その垣根を取り払うため、ネパール政府とJICAを説得し実現の原動力となったのは、農産物流通の専門であるJICAシニア・ボランティアの方々であったと伺った。日本でそれぞれの専門分野における経験を積まれ、リタイアされた後、ボランティアとしてJICAから派遣されている方々である。このような社会経験豊富で、かつ実社会での実行力にあふれたSVのみなさんだからこそ実現できた「政府とNGOの縁結び」であったと思う。
 
今年も、ネパール産の日本梨は美味い!8月いっぱい、旬の味を楽しめる。
 
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夕方からは、カトマンズ市内ババルマハルにある老舗日本料理店VanVanにて、第一回「久美ちゃん焼き鳥の宴」が開催された。在留邦人20人ほどが参加した。
 
これはカトマンズに暮らす日本人の間で、「伝説の絶品焼き鳥」として評判のS家秘伝の焼き鳥を、もっと多くのみなさんに楽しんでもらおうとする試みである。タレを使わない塩味と内緒の隠し味で、炭火で焼く焼き鳥はジューシーな美味さ!また、普通のお店の焼き鳥に比べて2倍はあろうかというボリュームで、ひと串Rs.50(約75円)。
 
はふはふ。熱々でおいひぃ~。しあわへぇ~。もぐもぐ (^O^)
 
最近、なかなかいい話の少ないカトマンズで、日本人が集まって楽しもうよ!という企画でもあり、今後も月に1回のペースで開催されるそうである。久美子ちゃん、幸子さん、ありがとうございます。
 
会場となるVanVanレストランは、鍋物、餃子、ラーメンなども美味しく、焼き鳥との相性もバツグン。次回の「久美ちゃん焼き鳥の宴」には、より多くのみなさん、おいでませ。日程については直前に、日本人会商工部会HP http://www.cometonepal.com/ に掲載される予定。
 
商工部会HPはかなりこまめに更新されており、これまた、こまめなチェックをすることにより、邦人関連のイベントや企画情報をゲットすることが出来る。楽しい集まりも、そして仕事も、みんなで作り出していこうよ!という意気込みを感じられる発信である。
 
今日は昼夜連チャンで、美味しい集まりに参加させていただいた。満腹ぅ。
 
どこかの国の首相官邸では、現首相と前首相が「干からびたチーズとサーモン」だけで、缶ビールを流し込んだそうな。それに比べると、今日のカトマンズはすごかったゾぉ~っ!