子供の頃、家族でハイキングに行ったり遠足で筑波山に登った時は、みんな普段の運動靴で歩いてましたね。
転んだり足を痛める事も多々あったけれど、山歩きとはそういう痛いものだと思っていました。
家の近くには田んぼや自然の山林もあったので、積極的に山に行きたいとは思わずに育ってきました。

わたし達夫婦が山歩きを始めたきっかけは、日帰りで日光の霧降高原にドライブに行った時のこと。
スニーカーに手提げバッグという軽装でキスゲ平までリフトに乗ったのですが、リフトのすぐ脇が登山道になっていて、歩いて登ってくる人が見えました。
わたしもちょっと歩いてみたくなって、下山コースを歩き出したところ、小雨で湿った急斜面で滑ってしりもちをついてしまったのです。
かなり痛くてしばらくそのまま立てないでいたら、下から登ってきたおじさんが立ち止まってわたし達に話しかけてくれました。
「山歩きで一番大切なのは靴で、その次は雨具ですよ。」って。
自分はこれから赤薙山に登るところだとか、仕事で嫌な事があっても山に来ると全部忘れてしまうとか、ひとしきりお話してまた登山道を颯爽と登っていかれました。
その後姿が、やけにカッコ良くて・・・。
その頃はわたし達もヒマだったんですね。翌週の日曜日、ふたりでトレッキングシューズ(軽登山靴)を買いに行きました。

登山の時は足への衝撃を軽くするため、かなり厚手のソックスを履きます。
そのため靴のサイズは普段履いている靴よりも一回り大きなものを選ばなくてはいけません。
わたしが買った靴は25.5cm、お洒落とは程遠く、いかにもドタ靴という感じで、とても街中では履けません。
とにかく山を歩いて元を取ろうじゃないの!ということで近場の山をせっせと歩き回ったあの頃。

写真の靴は21.5cmの娘が履いていたたものですが、2~3回山を歩いただけで小さくなってしまいました。