トレジョーのシンプルモダンな家で暮らそう -16ページ目

がらくた

がらくた (新潮文庫)/江國 香織


夫を溺愛するものがたり

あまりの溺愛ぶりに、身の毛がよだつ。

ない、ない。

少なくともトレジョーの近くにはこんな奥さん、いない。

江國 香織'の文体は、今、自分がそこにいるかのように、感じられる。
女性の読者が共感するのはそのあたりなのかな。

例えば、外から帰ってきた誰かが、
外気の匂いも一緒に連れて帰ってくる。
それを嗅ぐと、どんな1日を送ったのか、想像して楽しくなったり、
大丈夫だっとかと急に心配になって、その子が不在のとき、
想像して心配しなくて済んでよかった、今、この子はここにいると安堵したり。

江國 香織'は描写は、その情景をつぶさに思い出してくれる。
溺愛ぶりはないが、リアリティー、ある。

先週延期になった、待ちに待った遠足に出かけた娘は
どんな匂いをまとって、今日、帰ってくるだろう。

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おと なり

子供の声。

走り回る足音。

サッシを誰かが閉めている。

つけていないのに僅かに聴こえるテレビCM。

ご挨拶と書かれたバームクーヘン。

時代

「ありえなくない?」

「うん、ありえない」


小1、小2のトレジョーの子供たちは、
こんな会話をしていて、一瞬、凍り付く私。

そんな小2の息子は、
「170センチ台の人が多いよ」
カルビーのJリーガーポテトチップスについていたブロマイドを見ながら、
安堵している。

「あなたの時代になると、きっと180センチがあたりまえになるよ」
身長コンプレックスの息子に背が低くくてもいいのだ、と諦めさせないために諭すと、
「そうなの、時代はかわるんだね」
さほどがっかりはしていない様子で再び、
170センチ台の選手探しに没頭する。
背は関係ないのだと、ブロマイドから確証を掴みたいのか。

ありえなくない? は語尾が妙に上がる耳障りな言い方で。

まあ、しょうがないのかな。
私の話し言葉も、誰さんが聞くと、おかしいのであろう。

息子の言葉を借りると、
「時代はかわる」のだから。


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送別会

夫の店で、ライター&フリーアナウンサーのKさんの送別会でした。

寂しくなります…

彼女のいいところ。
どんなに場の空気が重くても、元気に挨拶して来るところ。

状況に流されない凛とした姿を見習いたいです。

元気な赤ちゃんんを産んでね。

この坂道の途中で

空中庭園 通常版 [DVD]/小泉今日子,鈴木杏,板尾創路


時間が経って再び観ると、また、おもしろい。
台詞の間が、なんとも言えない。
シュールなシーンで笑えるって。

空中庭園 (文春文庫)/角田 光代


家族のものがたり。

Nephews/UA


UA「この坂道の途中で」エンディング


映画のエンディングで長男が帰ってきた。
「この曲、聴いたことある」
この曲に反応するとは、あなたは完全なるトレジョー家の一員。

きいろ

先日、娘が学校帰りに空き缶を拾ってきた。
それをみた息子が
「そんなの拾ってこなくてもいいんだよ」
と言った。

「でも、いいんでしょ。ゴミを拾ってくることは」
と娘は息子に言っていた。

娘の手に少しつぶれた黄色い空き缶を見た時は、
誰が飲んだのかはわからないものを…と一瞬ためらったが、
娘の行動を無駄にはできない。
でもいずれ、年をとればしなくなるだろう。

また別の日は、なかなか帰ってこない娘を車で探しに行くと、
家の近くで一年生の女の子二人が見えた。
小雨のなか、友達が娘の黄色い傘をさし、
娘は濡れて帰っていた。

急いで車で近づき、二人を乗せて友達の家に寄ってから、
自宅に戻った。

友達は濡れていなくて、娘だけ捨てられた犬のように濡れていた。
娘の話だと、友達が濡れるから貸したと言った。
では、あなたは?

傘を持って行ったのに一人だけ濡れて帰ってきた娘が
なんだか不憫でならなくて、少し腹ただしさもあり、
なにか暴言を吐きたいのを必死で抑えた。

なんて声を掛ければいいのか。

「困っているのを助けたんだね。」
なのか、
「人に貸して、自分は濡れるなんて、バカね」
なのか…

もちろんこたえは前者なのだろうが、
素直に言葉にできなっかったのは、どうしてだろう。






コーチング

コーチング、コーチングと数年前から言われはじめ、
本まで読んで興味はあったのですが、
今日はじめて小学校で行われた講座に参加してきました。

講師は同じ学校のお母さん。
コーチングの講師として活躍されています。
コーチングがとりざたされたころからすると、
講師の人数も随分と増えて、身近なものになってきているのでしょう。

今日学んだこと:人の話は最後まで自分の話を挟まずに聞く。

たとえば、
「昨日頭が痛かったんだけど…」
とAさんがBさんに話すと、
「そーいえば、今朝、長男がお腹が痛いって言っててさ」
と、いつの間にかAさんの話からBさんの話へすり替わっているって、
日常ではよくあること。

でもこれではAさんが何が言いたかったのかわからないうえに、
そのままBさんのペースになってしまえば、Aさんは話す意欲をなくしてしまいます。

あなたの周りにも、すり替え名人はいませんか?

私の周りには師範級並のプロ中のプロがおります。
彼ほどのすり替え名人は他にみたことありません。

講座ではペアを組み、自分の話をひたすらして、その途中、
相手は相づちだけで聞き手に徹するというロールプレーイングを行いました。

聞き手に徹しやすい素質を持っているトレジョーは、
こんなにも自分の話ができて嬉しいと思いました。

話を聞いて欲しい。ただそれだけってときありますよね。

「で、何が言いたかったの?」
「オチは?」
「それで? (興味津々な態度ではなく、気分を害す言い方で)」
「へー、ふーん(聞いている振りをして聞いていない)」

と他人ではない親しい間柄だからこそ、遠慮なくそう言っていませんか? 

人に話しをしながら自分の考えを整理していることってありますよね。
整理できていない話を、わかったように結論を言ってあげてもダメなんです。
「そうなんだー」だけ言ってほしいのです。

誰もが噺家ではないのですから、ただとなく話したかった。ってあると思います。
結末を急かすのは慎みたいですね。
聞き手に徹してしまうから、一人が好きなんだなぁと今日コーチングの講座を受けて気づきました。

もっと私に話させろー…なんて。
噺家級になれるように頑張ります。





愛を読むひと

秋の夜長

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)/三浦 しをん


これを読むのに1年もかかってしまった。
決して面白くなかったから時間がかかったって訳ではないのに、
読んでいる途中で他のを読み、これに戻り、
また他のを読み…結局放置で、今日なんとなく手にとり
お風呂で読み終えた。

Dolls [ドールズ] [DVD]/菅野美穂,西島秀俊,三橋達也


今日観た。8年前の作品。その当時の私は抽象的な映画は苦手だった。
今は抽象的な映画を好む。誰かさんの影響か。自分は自分ではなく、
作られた自分なのか。いやだいやだ。

ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~ [DVD]/松たか子,浅野忠信,室井滋


これも。劇中の松たか子の笑顔が魅力的だった。

ヴィヨンの妻のようにはなれない。
嘘でも笑顔は作れるけど。

最近、嘘でも笑顔を作れない人が増えているなって、思う。
嘘でもいいから笑っとけばいいのに。あそこの奥さん。