[3390]不適切投稿に対し人工知能で注意喚起する機能を政治家にも使ったら | TRAZOM@さるさる横丁

[3390]不適切投稿に対し人工知能で注意喚起する機能を政治家にも使ったら

【今日の一枚】
ライヒ:エレクトリック・カウンターポイント
〔パット・メセニー(ギター)〕
[CD]NONESUCH◎WPCS-16027

 

 

7:30起床。35.9℃
夜中じゅう雨が降っていて、朝の7時半頃に警報となった。そしてすぐさま土砂災害警報も発令されたが、9時になってどちらも解除になるという目まぐるしい朝だった。雨も短時間にどっと集中的に降って、すぐさま次の所へ移っていく。雨の日が続いて体も湿気がたまっているようで、どうもおかしい。熱も微低温だし。

 

○AIを活用した投稿時注意メッセージ
Yahoo!ニュースの「東京が諸悪の根源」を読んで、コメント欄にスワイプさせたら「投稿時注意メッセージ」なる表示が出てくる。詳しくはこちらへをクリックすると、<今回、不適切投稿を事前に抑制するためのAIを活用した取り組みを開始しました>と記されてあった。

具体的にどういうことか、詳しく書かれてある。
<深層学習ベースの判定モデルを用いて、不適切な可能性が高いと判定されたコメントを数日以内に複数回投稿しているユーザーに対し、注意メッセージを掲出します。(・・・)過去の投稿内容やこれから投稿するコメントに乱暴な言葉づかいや他の人を傷つける表現がないかなど、改めて考えるきっかけにしていただくことが目的です。>
テラハに出演していた木村花さんが自死したことや韓国で指殺人と呼ばれる誹謗中傷などを受けて、コメントの発信元であるYahoo!も何らかの対策を講じる必要性に迫られた結果だと思われる。

 

○はたして抑止力になるか
①今回の注意メッセージはあくまでも要請であり(どっかで聞いた言葉)、法的拘束力をもたない。最終的には投稿主が判断することであり、仮に「判定モデル」に抵触しても削除はされないだろう。<数日以内に複数回投稿>といっても、アカウントを変えればいくらでも可能。抜け道はいくらでもある。
②ネットのコメント欄だけをターゲットにしても始まらない。政治家による<他の人を傷つける表現>、つまり失言なんて日常茶飯事だし、もし取り締まるとしたらこちらの方こそ何とかしてほしい。井戸知事が「東京が諸悪の根源」と言ったことに対して〝井戸○ね!〟とコメントしたら<不適切投稿>と認定されるのだろうか。
③ボクもここで散々マスコミに対して批判の言葉を使っている。相手を<傷つける表現>にもなりかねない。とすると、誰が適切か不適切かを判断するというのか。Yahoo!に言わせたら<深層学習ベースの判定モデル>と返答するに決まっている。要はコメントの対象をマスコミや中韓、野党などに集中すれば、それは恣意的となってしまう。逆に安倍首相を批判したらすべからく<不適切投稿>とされかねない。AIによる言論統制といったら大げさだろうか。そのような危険性をどこかで議論されているだろうか。木村花さんの悲劇を繰り返すな!の大号令ですべてが流されてしまってはいけない。

 

○ライヒが先がけたリモート演奏
昨日の「ららら♪クラシック」はこれまでの番組の再構成で、ラヴェルとライヒを取り上げていた。ライヒは難解な現代音楽に対するアンチテーゼとして単純なメロディと繰り返すリズムで作曲した。同じメロディから始まって少しずつずれていく手法。何度も繰り返すミニマルミュージック。仕掛けは単純ながら、リピート再生して聴いていると繰り返しが最初は心地よく、しだいに陶酔状態に陥ってしまいかねない「危うさ」がある。爆演で興奮するのとは違う。じわじわと薬が効いてくるような感覚。あかん、いったん嵌まり込んだら抜け出せない。

番組ではトクマルシューゴさんによるギター多重録音で演奏していた。多重録音といっても自分が録音した動画を何種類か見ながら実演するのである。ふとコロナ渦でコンサートが開けない中でのリモート演奏を思い出していた。そっくりなのだ。上の画像は佐渡裕さんが音頭取りになって「すみれの花咲く頃」のリモート演奏。こんな感じでギターによるエレクトリック・カウンターポイントが演奏されていた。リモート演奏なんて苦肉の策かと思いきや、すでにライヒが手がけていたことになる。そしてライヒは今の世の中を予言していたのだとも言える。