2024 明治安田J1リーグ 第18節

 FC東京 vs ジュビロ磐田

  味の素スタジアム(東京都調布市)

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その日、味スタにいるすべての青赤が、あらゆるトーキョーが勝利を望んでいた。それはもう狂おしいほどに。1点リードこそされていたもののゴール裏の「俺達が勝たせるんだ」という激しい思いが、そしてそのチャントが味スタをつつむ。「東京のために 俺達の声を 勝利のために 熱い思い 今叫ぼう」今は亡きチバユウスケさんが青赤に遺したその歌がfc東京にかかわる人間を一つにする。

 

「どうしても勝ちたい。勝たないといけないんだ」。後半途中から圧倒的に攻勢を仕掛け、それでも必死に必死に磐田を追い詰めていく。基本的なビルドアップがまるで機能しない中でもピーター監督は懸命に手を打ち選手を変えてどうにか勝点3を僕達のその手に引きよせようとする。そんな中でも時は刻一刻と流れてゆく。

 

そして残り時間があと6分でのセットプレー。ゴール前の混戦状態の中、徳元の必殺の左足から繰り出されたパーフェクトな素晴らしいボールを安斎颯馬が死物狂いで押し込んでなんとか同点に!そしてスタジアムの中が最高潮のテンションになる中で青赤はさらに懸命に猛烈に攻勢をしかける。「東京のために 俺達の声を 勝利のために 熱い思い 今叫ぼう」。チャントが、より一層熱く激しく狂おしく狂おしくなる。

 

それでも、90分間で再三迎えたチャンスを形にできなかった報いにも思えるような試合終了のフエが鳴る。それまで味スタを激しくおおっていた空気が一気に静寂なものになり、すべての青赤が脱力するその瞬間をむかえてしまう。誰もが勝ち点3を渇望し、そしてそれを現実にしないといけなかった試合なはずだった。悪戦苦闘の末に手にした勝ち点1が切なかった。勝ちたかった。

 

 △トーキョー 1-1 ジュビロ磐田

 

          ともぞう

 

この試合の「日本代表に呼べ!」

・MF38 安斎颯馬(ソウマ)

今シーズンここまで他にどれだけけが人が出ようが雨が降ろうが槍が降ろうが決して倒れる事なく長時間出場してプレーし続けてきた右WG。その苦労がこの日とうとうゴールの形で報われることに。できれば彼にヒーローインタビューを受けさせてあげたかった。悔しい。