"こんな私にも、ガラス細工の心をときめかせていた時代もありまして。若いときにつきあっていた彼女とよく行った公園がございます。それは北区にある飛鳥山公園。あそこには本当に足繁く通ったものなんですね。京浜東北線王子駅の間上にあるでっかい公園です。
飛鳥山公園といえば、やっぱり桜が有名ですね。春になれば、どこからか人が訪れ、そこかしこで賑わいを見せる。実はこの地を桜の名所に仕立て上げたのは、八代将軍徳川吉宗だったんですね。江戸っ子たちの行楽の地とするため、ここを桜の名所にしたそうでございます。
桜はソメイヨシノやサトザクラをはじめ、約650本が園内に植えられている。私はここを彼女と訪れていたとき、そうですね、もう25年も前のお話です。この公園にはまだ展望台があったんです。それほど立派なものじゃないんですが、ちょっと古くて危険だから壊されてしまいました。
数年前にここへきたときには、かなりイメージが変わってましたね。なんか寂しい思いがしました。でも、時はめぐるものでして、風景なんかは変わるのがあたりまえなんですよね。"