クロネコしるす。


骨董屋とも古道具屋ともあるいは近頃のリサイクルショップとも言えないような
一目見ただけではゴミとしか見えないようなものまでが
ただ雑然と置かれていると言うか放り出されていると言うか
そんな店の中の一角にそれは埋もれるかの様に置かれていた。

「古いものじゃないのかい?」
「そりゃ古い事は古いらしいんですが…
いえね、ご覧の通りのものでございますんで
あるいはと思ってちゃんと目の利く知り合いに見せてみたんですよ。
それの言うには確かに造られた年代は結構なものの様だが
あとから数えきれないほどの無理な修復や改修を繰り返されてるらしくて、
原型もわからないような状態になってるらしいんですよ。
だから資料としては役には立つかも知れないけど
骨董や美術品としての価値はもう無いものに等しいと言う事で」

「ここ、わかりますかね」
言われて顔を近づけてみるとなるほど軽く開かれた息づかいも漏れるような造作の
精緻とも言える口唇の両側にあとから無理矢理つけられたと思しい無惨な切り欠きの跡がある。
「裏も調べてみたんですがね。
どうも何らかの絡繰りが仕込まれていたようなんで」
「絡繰り?」
「ええ、
例えばオルゴールと連動するようなものですとか」
現在シロネコさん(仮名)はPCの不具合でネットが出来ません。
しばらくはクロネコ(仮名)のみがアップしていく事になります。

さてアップしていくブツですが現在推敲中です。
思ったよりは直さなくて良さそうなのですが
執筆時にあまり上手く書けなかったところを直すのに
もう少しかかりそうです。

それと前の日記に書いてたものですが
シロネコさんとの他所でのやり取りで思い出したんですが
ファイルを見つけました。
まだ読み返してないのでどうなるか分らないですが
使えそうだったら書いてみようと思ってます。
ここを作る目的の一つにもなったんですが
にゃっぽんと某ピアプロの置いてた小説の『贋作 森之宮神療所』シリーズがそれです。
(現在5作目まで完成、6作目を執筆中)
もともとピアプロでは小説の扱い自体がグレーゾンだったんですが
最近になって『森之宮神療所☆』ネタのイラストに削除依頼が出されるようになり
こちらの小説にはまだ削除云々と言うのはないんですが
どのみち追い出される事が確定したようなのでここを作ってみたと言う次第です。
良く考えたらここに置いとけば今後どこに載せるにしても
リンク貼ればいいから楽だしw

最初のヤツはかなり以前に書いたものなので
(今にゃっぽんで確認したら3/20の日付になってましたw)
読み返して必要に応じて手を入れてから順次あげます。

あとネタ的にそれだけでは何なので
そのうち他のものもアップしていこうかとも思ってます。
以前に書いて放ったらかしになっているものとか…

モノによっては18禁的描写もありますが
その場合はその旨をタイトルででもことわります。

良ければ暇つぶしなどによろしくお願いします。
開設感謝。
まだ、よく機能がわかっていないのですが、とりあえず、一編投稿してみます。
事始には、少々哀しげですが、季節モノというコンセプトで御勘弁のほど。

<短話:セミ時雨>

うちの裏手には、去年までうっそうと茂った雑木林があった。
夏ともなれば、セミの鳴く声が文字通り降るように、絶え間なく聞こえてきたものだった。

地主が変わったとかで、それが駐車場になったのは今年の春先のことだった。
次々と木が切り倒され草も刈られ、あっという間に更地になって、塾帰りの子供たちのかっこうの遊び場になっていたのだが、それも、気が付けば黒々としたアスファルトが敷き詰められ、整然と区割りされた中には、時間式のストッパーが設置され駐車場が出来上がっていた。

今年の夏は暑かった。
じりじりと照りつける陽射しに駐車場から、もうもうと熱気が上がっているのがわかった。
去年までの林を抜けてくる涼風を思い出し、額の汗をぬぐいながら、ぼんやりと駐車場を見ていると、不思議なことにセミの声が聞こえて来た。
それも、一匹や二匹という声ではなかった。
この近くには、セミがとまれる木などもうないのにと、思って首をひねったとたん、その声が足元から湧き上がるように聞こえてくることに気がついて、ぞっとした。

今年出てくるはずだったセミたちが、
来年出てくるはずだったセミたちが、
再来年出てくるはずだったセミたちが・・・・声を限りに泣いている。
アスファルトに閉じこめられて、泣いている。
夏を生きたいと、泣いている。

セミ時雨は、二度と聞かれない。
よそに置いてるものがいずれにせよ
そのうちに追い出されるので
避難用と言う事で…
まぁ物置と言う事ですから
あまり派手に更新はしないと思いますが
とりあえずよろしくお願いします。