なにげに今年初の記事・・・ だが今回も通常運転! アニメ放送の記憶も新しいホラーノベル「裏世界ピクニック」7巻が早くも出てくれた!

 

 

 簡単にストーリーを紹介すると本作、ヒロインの紙越空魚(かみこしそらを)と仁科鳥子(にしなとりこ)が、なぜかネットロア怪談の姿をとって人間を狂気に陥れる「裏世界」の秘密を探っていく、という、本格SFであり、ホラーであり、そしてヒロインふたりがお互いに恋愛感情を抱いているという、ガチ百合小説なのである!

 

                    

(今回は珍しく、空魚が攻め側に・・・w)

 

 

 前回はネットロア「寺生まれのTさん」をモチーフにした「長編」だったが、今回も実質的には同じ形式。物語に影を落とし続けてきた魔女・潤間冴月(うるまさつき)との決戦が描かれる。潤間冴月は鳥子を裏世界に引き込んだ張本人であり、そして元カノ。

 

 

 この物語は、そもそもが裏世界に姿を消した冴月を探す、というところから始まっているのだ(そうこうしているうちに、いつのまにか鳥子は空魚にぞっこんになってしまったわけだが・・・ww)

 

 

 突然現れては呪具を投げつけてきたり、謎めいた暗示をかけてきたりという行動を繰り返してきた冴月だが、今回はついに空魚に直接的なアプローチをかけてくる。

                          

 

 

 

 

危うく取り込まれそうになった空魚(および、元カノから今カノにつばをつけられた鳥子)はついにブチ切れ、冴月と決着をつけることを決意。その手段とは、誰もが知るであろうあの都市伝説。敵の待ち受ける裏世界に自ら乗り込んだ空魚たちは果たして・・・という内容。

 

                  

                     (↑「潤間冴月被害者の会」の皆さん(笑))

 

 

 

 結末について触れるのはあまりよくないとは思うが、今回のラスト、潤間冴月がちょっと気の毒と思ってしまったのは俺だけか?

 

 

 何しろいままでの元カノたちから寄ってたかってつるし上げを食らったあげく、ヨリを戻そうとした鳥子からは「私が愛してるのは空魚」と言い切られ、空魚からは「今まであんたがちょっかい出してきた女の子たち、まとめて私が面倒みる」と、NTR宣言までされてしまうのだから・・・(ちょっと違うか?)

 

 

 まともなメンタルなら当分は立ち直れないだろう。もっとも裏世界と一体化してしまったらしい彼女に、「メンタル」がそもそもあるのか、わからないが・・・

 

 

(あと、小桜まで冴月の元カノだったって今回初めて知った。あのラストからして、人間だったころの冴月は、小桜とだけは本気で付き合おうとしていたのかもしれない。いい別れ方はしなかったみたいだけどね💦)

 

 

 潤間冴月がラスボス、といままで思っていたのだが、物語はまだまだ続く。はたして今後どうなる? 裏世界の謎を解き明かし、消滅させる、という方向に行くのか。そして「空魚が冴月に顔が似ている」という伏線はまだ明かされていないわけだが・・・ 

 

 

 それとも上記のNTR宣言(?)と合わせて、もしかしたら空魚が闇落ち→ラスボス化、という展開の前振りなのかも?これは俺の解釈だけどね。

 

 

 かなり面白いのでオススメであるが、何度も書いてきた通り「ガチホラー」でかつ「ガチ百合」なので、どっちかもしくは両方NGという人はくれぐれも注意である。