もう1つ賛成派の意見を取り上げたいと思います。
先に紹介した池田信夫blog
にTPP反対派の本音
ということが書いてありました。
反対派は「デフレという言葉でごまかして農業を守ろうとしている」と書いています。
「農協やゼネコンなどの既得権益を守ろうとしている」のがTPP反対派であり、それはおかしいという主張です。確かに農協の既得権益もゼネコンの談合もおかしな部分が大きく、それは改善しなければいけないかと思います。すなわち理解はできるのですが、問題となるデフレによる悪影響について全く言及していないのが物足りないところです(単純に価格が下がるので国民の利益になるとだけ書いています)。
また、現状の日本の問題点をTPPという劇薬を用いて改善するというのはおかしいと。
これも個人的な意見ですが、悪い部分でも日本人全体としてそれを正そうとする動きが無いのであれば仕方がないと思います。そういった意見を国民に広く周知して改善する動きをすればいいだけのこと。そういった努力をせず、外国からの圧力で変えようとするのはおかしい。
何か問題があった時に日本国民の意見で決められたことならば仕方ないと思うが、外国からの圧力で決められたことというのは誰もが納得ができないでしょう。
そして、本当に「TPPが正しいこと」と思うのであれば、その全容をできる限り国民に情報提供して国民の意見を聞けば良いのです。それが民主主義として当たり前の姿です。
でも現実には「TPPについての情報提供が無い」という国民の意見がほとんど。それなのに野田首相は独断で「TPP参加を各国と議論する」と表明して国民の意見無しに方向性を決めています。
新聞などは「TPP賛成のオンパレード」で全く公共性に欠け、更には国民世論から分かるように情報としても不十分なものしか出せていないのです。もう少し正しい情報提供、そして国民の意思反映を考えて欲しいと思います。
逆にチャンスだと考えることもできます。TPP参加しないかわりに関税を全体的に「現行の778%→500%に変更する。そして段階的に下げることを検討する」というような形にすればいいかと(500%に変更することによって関税撤廃が本当に日本全体としてプラスになるのか分かります)。
個人的にはやはりTPPには反対です。