ネットワーク利用の心構え
1、情報化の影
<コンピュータを利用した犯罪>
コンピュータやネットワークを悪用した犯罪をサイバー犯罪(ハイテク犯罪)とよんでいる。架空請求やなりすまし詐欺などに悪用されるケースがある。
これらの犯罪に対処するために、不正アクセス禁止法や個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)などが制定されている。
<健康への影響>
コンピュータ環境へ適応できないテクノ不安症や、過度に情報機器に依存してしまうテクノ依存症などの精神的な影響も引き起こしている。これらをまとめてテクノストレス。
<社会の変化>
情報化が進み、産業の空洞化や雇用の変化などの問題が発生している。
コンピュータやインターネットの利用について、個人の技術や社会環境などのさまざまな要因で差が生じ、新しい情報を手に入れる機会や量が異なることがある。このような現象をディジタルデバイド(情報格差)という。(大都市と過疎地、若者と高齢者、など)
2、セキュリティ
<暗号化>
目的の受信者意外に情報を盗聴されないようにするための技術を暗号化という。情報の送信側で暗号化のための鍵を使って暗号化し、受信側の鍵を使って復号することにより、もとの情報である平文に戻すことができる。
・共通鍵方式…送信側と受信側が同じ鍵で暗号化、複合する。
・公開鍵方式…送信側が公開鍵で暗号化し、受信側で秘密鍵により複合する。
※鍵とは暗号化する際の方法や複合するときに必要なデータのこと。
<不正アクセス>
ソフトウェアのセキュリティホールから侵入するなど、本来利用する権限をもっていないところに入り込むことを不正アクセスという。
対策→ファイアウォール…ネットワークを通じて第三者が侵入してデータやプログラムの盗み見・改ざん・破壊など(ラッキング。このような行為をする人をクラッカー。)が行われないように、外部との境界を流れるデータを監視し、不正なアクセスがあった場合はそれを検出して遮断する。
<コンピュータウイルス>
コンピュータウイルスの主な感染経路は、電子メールの添付ファイルなどであるが、OSやアプリケーションソフトなどのセキュリティホールから侵入するものもある。
対策
・ウイルス対策ソフトウェア(ワクチン)を活用し、ウイルス定義ファイルを常に更新する。
・添付ファイルやダウンロードしたファイルは、開く前にウイルスチェックをする。
・セキュリティホールがあった場合、パッチ(修正プログラム)をインストールする。
・感染したときの対策としてファイルのバックアップをとっておく。
事前に防ぐ方法としてフィルタリングがある。表示するWebページをあらかじめ登録して
おく方式、Webページに一定基準で格付け(レイティング)を行い、アクセスする際にフィル
タリングをおこなうレイティング方式、特定の語句を含むページへのアクセスをブロック
するキーワード方式などがある。
3、知的財産権
<知的財産権>
小説やコンピュータプログラムの開発など、側索した人に与えられる権利を知的財産権という。我が国をはじめとしたベルヌ条約に加盟している国は、お互いの国の著作物に対して保護する法律を制定している。 知的財産権には著作権や産業財産権などがある。
<著作権>
著作物が創作された時点で自動的に与えられる。登録等はいらない。
著作者が精神的に傷つけられないための著作人格権と、経済的な不利益をこうむらないための著作財産権(著作権)の2つがある。
保護期間は著作者の生存している期間であり、死後、権利は消滅する。著作財産権は経済的利益のための権利であるので、譲渡したり存続したりすることができる。保護期間は著作者の死後50年までである。
<著作隣接権>
著作物を伝達するものに与えられる権利。演奏や放送を行った時点で権利が発生する。
実演家やレコード製作者、放送事業者など。
<著作物の利用>
利用しようとする人が直接著作権者と交渉することは難しい。そこで著作権者が日本音楽著作権協会(JASRAC)や日本複写権センター(JRRC)などの著作権等管理事業者に著作権を預け、そこが交渉の窓口になることが多い。JASRACは音楽著作物上演等、JRRCは書籍の複写について管理している。
これらの手間を省くために、もともとプリントアウトやコピー、無料配布だけを認めることをしめしたマーク(=自由利用マーク)を文化庁が策定している。さらにコンピュータなどのソフトウェアやコンテンツには、フリーウェアやフリーコンテンツとよばれる無償で使用できるものがある。
<産業財産権>
デザインや商標について開発した人に与えられる独占的権利であり、特許権、意匠権、実用新案権、商標権がある。これらの権利は特許庁に出願して認められた時点で得ることができる。