春休み終盤
母親から、「高校入学するんだから、散髪しておいで!」と言われ

今回別に坊主にする訳でもないのに憂鬱な気分で床屋で整え入学に備えた。
(こんな長髪で床屋で髪を整えるのも当分出来ないんだな・・・)

そんな憂鬱な悩み事を誰にも相談できない状態で入学となった。


新入生を対象に色々な部活が勧誘活動をしていた。
別に部活を強制的に入部させられる訳でも無いのに・・・
『男子バスケ部 新入部員募集』の受付が見える所に自然と着いていた。

窓口にはマネージャーらしき女子と中途半端な伸びかけ坊主の男子が一人ずつ待機していた。

しばらく、その受付が見える所で様子を見ていた
(って言うか受付するのに躊躇していた。)


すると、数分の間に10名弱の男子が受付している様子だった。
「やっぱりバスケ人気あるんだよな・・・オレ位だよな坊主でこんなに躊躇っているのは・・・」
と自分の情けなさを感じ改めて受付に行く事にした。


「あの・・・バスケ部の受付ですよね?」と聞いてみた。
すると受付の二人が
「あっ!入部希望者?ようこそ!」
と慌てた感じで対応して来た。
またその二人の視線はボクの髪型に向いていた。
「入部希望者はココの説明を読んだ上で署名してね。」
と説明された。
「ちなみにウチの部は決まりで髪型が坊主なんだけど・・・今の髪型だと切って貰わないとダメなんだけど・・・」
と遠慮がちに説明された。
ボクは何だか恥ずかしかったので
「知っています・・・そうらしいですね・・・」
と無愛想気味に答えながら署名欄に記載した。
 
そんなボクの回答が意外だったのか、先程の遠慮がちに接して来た雰囲気とは一変して
二人とも大喜びでボクの入部を歓迎してくれた。


そんな歓迎ムードの中
先輩女子マネージャーぽい方から
「じゃあ、入部で決まりね!
 ちなみに、もし良かったら見学ついでに今から部室で散髪する?それとも自分で床屋でする?」
と聞いて来られたので

「じゃあ、見学させて貰って良いですか?」
と答えると体育館に連れて行かれる事となった。
(いよいよ坊主にさせられるんだな・・・嫌だな・・・はぁ・・・)
 
つづく