先週の土曜日に一通のLINEが入りました。

「息子が急に股関節が痛くなったので診てほしい」

ということでした。

サッカー少年ですから、真っ先に疑うのがグロインペイン症候群です。

以前は恥骨結合炎と言われてましたが、最近はその周りをまとめてグロインペイン症候群と言われます。

一般的なグロインペイン症候群は

ここら辺に痛みが出ます。

解剖学的には

大抵はオーバーワークですから休めば治りますが。

練習をしながらの治療ですから長引くことが多いです。

今回の子の痛みの出る場所は

ここら辺。

大腿直筋の付着場所辺りです。

てっきりサッカーで痛めたのかと思ったら、椅子に座っていて立とうとしたら痛くて立てなくなったらしい。

検査をすると股関節の屈曲、伸展、両方とも痛みが出ます。

「寒いのを我慢して椅子に座っていて、立とうとしたら痛くなった」

ということは筋違えみたいなやつでしょう。

状況的に考えて肉離れまではなってなさそうだったので、腸腰筋と大腿四頭筋を緩めました。

そして案外重要なのが脊柱起立筋で、サッカーや野球、陸上などの腸腰筋を多用するスポーツをしている子どもは反り腰になっていることが多いです。

それによって下位交差症候群という状態になり、慢性的に股関節前面が緊張したり伸ばされたりしています。

これを改善しないと症状も切り返す子どもが多いように思います。

一通り施術してまだ痛みは残りましたが、一日ぐらい様子を見てもらうことにしました。

火曜日に、いつも勉強会で一緒になる大阪のキングJr.先生が

「サッカー少年の鼠蹊部痛をレントゲンを撮ってもらったら剥離骨折だった」

という投稿をしているのを見て、慌てて患者さんに連絡を取ったところ、

「もう治って練習してる」

ということでした。

これで一安心。

下位交差症候群になっている人は体の前側の筋肉を使う習慣になっている人が多いですから、背中、お尻、太腿裏の筋肉を使う習慣に変えていく必要があります。

子どもの痛みは未来に関わってくるので本当に気が張りますね。

サッカー少年の股関節痛