今年4月から自転車利用者にヘルメット着用が努力義務となった。半年以上が過ぎ、小学生や高齢者がかぶる姿を街中で見掛けるようになった。ただ着用率は全国平均で13.5%にとどまる(警察庁調べ)
 
 普及に向けた課題の一つはヘルメットの価格だろう。人気の売れ筋は7000円程度で思った以上に高額だ。こうした実情から、各地方議会で公明議員が購入費用の助成を提案している。北斗子の地元自治体でも、このほど先着3000人に対し、ヘルメット1個につき2000円の補助を始めた。申請件数は現在、878件まで伸びている

 先日、東京都内へ往復50キロメートルを自転車で走行した。自転車専用道路を優先したが、半分以上は車道となった。路上駐停車を避ける際に、後方を走る車両を意識するなど危険は少なくない。やはり道路整備という視点で、歩行者と自動車の“スキマ的存在”で遅れている

 ここ数年、都内における自転車死亡事故の約7割が、頭部に致命傷を負っている。ヘルメット着用の有無による致死率では約2.3倍の差があり注視したい◆年末に向けて、各家庭で自転車に乗る機会は増えるだろう。改めて交通ルールを守り、身を守る安全対策を心掛けたい。 

【12/7 公明新聞・北斗七星】