日々都内で仕事をしていると、多くの外国人観光客を目にします。

コロナが明けて、訪日外国人旅行客がすごく増えているというニュースを体感する日々です。

 

円安でお得感のあるニッポン、外国人観光客にとってはとても訪れやすい国なのでしょう。

どうやら日本は「観光立国」を目指しているらしい。

 

 

 

・・・って、それってどうなんだろう?とすごく疑問に思ってしまう、私。

 

ついこの間までコロナ禍にあって、海外からの旅行者は激減し、飲食やホテル業、サービス業はとても大変な思いをした。それを補填すべく国のお金をたくさんばらまいたのはまだ記憶に新しい。

 

海外旅行者の消費をアテにする観光立国って、あまりにも外に依存する不安定なものではないか。

また別の感染症が世界的に流行したり、紛争が起こったり、災害が起きたりしたら、一気に需要が減ってしまう。

 

 

 

今年初めの頃ニュースになっていた、ホルムズ海峡閉鎖がもし本当におきたら、日本に原油が入らなくなってしまい、日本経済は大混乱になるだろうといわれていた。今我々が当たり前に使っている石油製品が3か月で枯渇してしまうらしい。役9割を中東から輸入しているのだから、遠い国の出来事では決してない。

 

また、台湾有事がもしおきたら、日本への海路輸送が絶たれてしまい、輸入食物に依存する日本人は半分が餓死するかもしれない、などというニュースもある。

 

そうでなくとも、今現在あちこちで地震が頻発していて、いつ首都直下地震が起こるかわからない状況だし、そうでなくとも毎年あちこちで大きな自然災害が起こる。

 

なのに、周囲のひとびとを見ていると、生活の根本を揺るがすようなことが自分の身に起こるかもしれないという危機感があまりにもないようにみえる。

 

平和で、満たされた日常が明日もずっと続いていくと安心しきっているように。

明日の食料がなくなる心配なんて、まったくしていないように見える。

 

本当はそっちのほうが幻想かもしれないのに。

 

 

 

国としても、有事の際の対策などを長期的な視点でちゃんと考えているのだろうか。

 

単純に考えて、もっと食料自給率を上げ、エネルギーを確保していく方向に舵を切る必要があるのではないか?

インバウンド向けサービス業より、農業や畜産業など一次産業を拡充してったほうがいいのではないか。

 

富士山のマイカー規制やオーバーツーリズム規制で路面電車つくるより、富士山の噴火に備えた対策にお金をかけたほうがいいのではないか。

 

リニア作るより、シェルター作ったほうがいいのでは?

 

南海トラフ地震や首都直下地震対策をもっと具体的に講じたほうがいいのでは?

一部の首都機能を移転させるとか、過疎化した地方の土地を活かして大規模なスマートシティの建設をするとか、海岸沿いの集落を津波被害にあわないような高台に集団移転させるとか。そこまで大規模でなくとも、少なくとも避難所スペースや長期避難が可能な施設を増やすとか。

 

 

いつおこるかわからない、現実味のない「有事」は、日常生活とあまりにも乖離していて、日々の仕事の忙しさ、目の前のことに心を奪われてある意味思考停止状態が続いている。

何か起こったときも「え、うそでしょ?」って虚を突かれ判断できず、おろおろして流されてしまう、あれよあれよという間に最悪の事態になっている、なんてこともありうるわけで。

 

 

スマホゲームしてネイルしてカラオケいって、YouTubeみて、おしゃれなカフェ行ったりコンビニで飲食したりしてる「今」がずっと続くわけではないのだよ。