お盆だ!それ墓参りだ!とあたふた。例年よりもひとつ多く、今年行ったのは自分たち夫婦が入る予定である大阪池田の山の墓地。十数年ほど前に開発されたところを手に入れたわけだが、すぐに墓碑を立てた人はほんの少しだった。先日行って見ると何と何と墓碑の林立。わが区画と、所どころにある更地に雑草が生えて寂しそうに見えた。私の区画の所からは大阪平野が一望できて清々しい。時折吹く風も気持ちよく、ここに入るのもまんざらではないと思えた。まず私たち、それから息子たち、次は孫たちが入ることだろう。「(あがな)いし終の住み()と笑いつつ墓地の草抜く(うつつ)の吾ら」という短歌が浮かんできた。

入居もそう遠くはないだろうと想像しながら、悲壮感よりも充実感のある気持ちで山を下りて行った。