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出合いは人生一度きり? 飲食店の庭先で100年に1度「幻の花」咲く 

神戸新聞NEXT  2018/04/22 11:00

 「100年に1度しか咲かない」との俗説があるリュウゼツランの花が、兵庫県淡路市野島江崎の飲食店「一心」の前庭で咲き始めた。一見花には見えないが、茎の先に黄色い筒状のものがちらほら。幻の花の開花が、近所で評判になっている。(西井由比子)

 リュウゼツランは、中南米原産のリュウゼツラン科の植物の総称で、温暖な地域で自生。放射状に広がる先のとがった葉が竜の舌を思わせることから「龍舌蘭」と呼ばれるようになったという。一般的に成長は遅く、花を咲かせるまでに数十年を要するとされる。あまりの成長の遅さに開花は100年(1世紀)に1度と誤認され、英語で「センチュリー・プランツ」(世紀の植物)との俗称があるほどだ。

 一心では、経営者の浜田早苗さん(68)が15年ほど前に洲本市の生花店で小さい苗を購入。前庭に直植えしたところ周辺で自然に増え、10年ほどたったころから花を付ける株が現れだしたという。1度咲いたものは枯死する。

 「なぜこんなに早いサイクルで咲くのか、花屋さんからも不思議がられています」と浜田さん。現在開花を始めたリュウゼツランは昨年11月ごろから急に茎を伸ばしだしたといい、現在約3メートルに成長している。5月半ばにかけ、下から上に、順に花を付けていくという。21日に淡路島内で始まった「第17回あわじオープンガーデン」で公開。22日と5月19、20日にも前庭を開放する。