Be in China
思い起こせば2003年の高校入学から多分今日の日が来ることが決まっていたのだろう。中学時代はごく平凡に地元の中学へ行き吹奏楽部でトランペットをして高校は精一杯の努力でなんとかギリギリ地元の高校の英語科推薦をもらいなんとかギリギリで合格。そのせいか高校ではあまり学校には馴染めずにいた唯一の楽しみは放課後の部活でした。初めの頃は基礎練習ばかりでやめようとも考えましたがこれもまたそれなりに努力でカバーしなんとか試合ができるレベルまで上達しました、そのおかげで毎日部活が楽しくて楽しくて仕方がなかったです。そんな生活を続けてるともちろん勉強の方は手もつかず成績は下がる一方です。それでも英語の成績は中ぐらいでした。ギリギリで関西外国語大学の推薦をもらえる程度でした。しかし、その唯一の推薦も受けず中医という未知の専門を選びました、今考えるとバカだなと思います。
中国にて
2006年中国語もできない中中国の吉林省長春市の長春中医薬大学の国際学院部に入学して半年の語学勉強がスタートしました、周りは韓国人ばかりで授業後の休み時間はほぼ韓国留学に近い状態でした。なので、ある程度ピンインという基礎(日本でいうひらがな)を勉強した後は基本国際部が用意してくれた個人寮の部屋で勉強しました、遅い時で夜2時まで単語を覚えた記憶があります、現地にいる会もあって言語力は日に日に上達して行き半年が立たない頃には基本生活レベルの聞き取りや会話は出来てました、中国は9月入学なので入学までは半年もの期間がありました。そこで僕が考えたのがどうせここで5年間大学生活があるのなら長春市を知り尽くそうと思いました、なので車の免許もない僕が唯一できたのが公共バスで長春市を回る始発から終点まで各バスに乗りました、長春市全てのバスに乗ったとは言えないですが90%のバスには乗りました、中にはかなりかぶっている線路も幾つかありましたがこの経験が後にすごく役に立つとは当時考えもしませんでした。2006年当時の長春市のバスは日本から来た僕には想像もつかないほど汚くて黒い廃棄ガスを排出しながら走るバスが多く席も基本ボロボロで下車ボタンもないバスが多くあっても基本音がしないバスでした。バスで色々な経験をしました、まず並ばない割り込むなどは常識で席欲しさに喧嘩は何度も目撃しました、降りたい駅で止めてくれないし運転手が逆ギレしまだ降りてもないのにバスを発進させる運転手、しまいには暴言を吐くのも普通にいました、そんな常識ではありえないところに9年間も生活してると今まで日本にいたことがとても幸せに感じます。無事に本科生を卒業し大学院生に入り待ちに待った中医医師の国家試験が始まります。難易度は中国の学生たちを同じで決して待遇などはありません。筆記試験を受ける条件として面接試験に合格する必要がありまずは面接試験の勉強をしました。面接試験にも無事合格し次は大勝負の筆記試験です。この筆記試験で生まれて初めて頭の中が真っ白になる経験をしました。一教科目が終わる頃にはもう緊張感もなく2日目の問題は90%以上全部できる問題でしたので比較的余裕を持ってやりました。試験中外国人とも知らずかカンニグを要求してくる知らない男もいましたが無視しました。テストが終わった時の開放感はすごく気持ちが良かったです。それから結果発表まではすごく快適な日々を過ごしました。時は経ち合格発表の日が近づいてくると心の中では合格してるという確信があったのですがやはり結果発表を見ないことには安心出来ないので緊張しながらもインターネットで夜中2時に調べてみると見事合格ラインよりも52点高く無事に合格してました。夜中ということもあり1人で喜ぶことしか出来なかったです。本当に嬉しかった。ちょうどその頃から少しづつ中医というものがどう言うものかと言うのがわかって来て好きにもなって来た。なので大学病院での研修も積極的になり鍼灸科の主任にも信頼されるようになり後輩などの管理も任されるようになりました。この研修時代の3年間の間色々なことを経験しましたのちに考えてみるとこの2年半が学生をやりつつ一番充実してたのではないか。時には理不尽な中国の患者さんとのトラブルを解決したり、政府関係者のVIP的な面倒を見たりと色々やりました。卒業後は一度博士号を取るために一度は進学しましたがやはり勉強よりも現場で仕事がしたいと言うことで途中で諦め就職を始めましたが、これがまた色々な問題が起きるのです。1つ目は中国政府はそもそも外国人の就労に対してすごく消極的なこと、基本的に大手企業 や政府派遣以外の外国人はほとんど個人では就労する事が出来ないです。僕のように中国政府が認めている免許を持ってる医師でも同じで中国の公立病院などで働くことはほぼ100%と言っていいほど不可能です。もちろん昔はさほど厳しくなく仕事に就けた方もいるかとは思いますが今回はあくまでも僕の時代の話ですので、それもそのはず外国人だけに限らず中国人ですら公立病院に入りたければ人脈を探しさらにそれ以外に裏口就職のためのお金が必要になって来ます。僕は学生時代に聞いた話でもすでに20万元!僕が修士を卒業する頃にはお金がだけではなく学歴も修士プラスお金!価格はなんと倍以上の50万元になることもあるそうです。なので中国で学歴+免許=病院勤務はありえないことに近いのです。上記のよう条件はもちろんお金が大切なのです。当然すでに選択を間違ってる僕にとってそんな大金はありませんので諦めるしかないです。それから北京などの外資系病院を探してやっとのことで仕事場を見つけました。