カトリックとプロテスタントの違いは沢山ありますが、
国家で考えると金融面にその違いが現れています。
その事をヨーロッパで考えてみます。
ヨーロッパで金融危機に陥っている国家と言うと、
ギリシャ、ポルトガル、イタリア、スペイン。
ギリシャはギリシャ正教の国。
他の国は、カトリックの国。
一方、金融面が比較的安定している国家は、
ドイツ、イギリス、北欧諸国。
いずれもプロテスタントの国。
因みに、アメリカもプロテスタントの国。
何故、このような違いが出たのか。
ギリシャ正教は、金融論的にカトリックと同じ方向です。
ギリシャ並びにカトリックの国々は、
禁欲や勤労の姿勢が欠けているきらいがあります。
ルターが宗教改革を行い、
プロテスタントを生んだ意義は、
こうした労働観から脱し、
勤労意欲を高めたところにあります。
ルターの天職の考え方は、
神から与えられた使命という
宗教的な意味として捉えました。
これにより、プロテスタントでは、
労働に対する意欲が、
救済の約束の証になるという
考え方が生まれました。
そして、プロテスタントでは、
儲けた金については、
贅沢に消費してしまうことを否定しました。
儲けた金を資本として蓄積し、
新たな事業に投資することが
好ましいとされるようになりました。
プロテスタントの国々の人達は、
こうした精神性で、禁欲的に労働に励んだ結果、
安定した経済体制を築き上げることが出来ました。
プロテスタントの人々は、
神に仕えるかのように仕事に励んだのでした。
今回の分析は、経済学者マックス・ウェーバーの考えを基にしました。
因みに、マックス・ウェーバーは、
ドイツのプロテスタントの裕福な家庭で生まれました。
カトリックにはカトリックの特徴があり、
プロテスタントにはプロテスタントの特徴があります。
概して、ヨーロッパ旅行に行く人から、
カトリックの国は、明るくて楽しい、
という声を聞きます。
カトリック、プロテスタント、
それぞれの良さがあると思います。
それぞれの良いところを組み合す事が出来ないものだろうか。
これは私の考えです。
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