おはようございます。
ここに書くことが何も浮かばない重本孝です。
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数学が苦手・・・だが、情熱はある。後編
昨日の続きです。
#↑できるかっ!?(陣内智則風)
前編においては、数学は記号的要素が他の科目より強いので暗記しヅラいということを書いたのでした。
これは複数の子を同時に教える集団指導の講師でもやってみないことにはイメージしにくいかもしれませんが、子どもたちが同じ空間で真剣に聞いてくれていても、やはり算数や数学が一番一人一人への伝わり方&脳への浸透の仕方に差があります。
まあ、そんな数学ではあるのですが、とにもかくにも確実に言えるのは、「腹落ちしてなかったら絶対に頭には残らない」ということです。
で、頭に残らなかったら問題は自力では解けません。
ですから各単元のベースとなる概念・考え方、そして標準レベルの問題の解法を「仮に個別指導の講師のバイトをしているとしたら初学者に教えられるくらいのレベル」で感覚的に腹落ちさせることがなんやかんや結局算数・数学の学力向上においては一番大事です。
これについても現場で体験した1つ面白い話があるのでご紹介します。
あれはカイトくん(高校クラスの数学サポーター)がバイト1年目のシーズン終盤での話です。
カイトくん曰く、「こないだの共通テストの数学、僕も家でプリントアウトしてやってみたんですけど、、受験のあとって少なくとも教室で高校生の子たちに教えるための勉強か質問の受け答えしかしてなくて、受験生(高3)のときの半分も数学勉強してないんですけど、明らかに数学の学力伸びてて共通テストも去年(自分が受験生として受けたやつ)よりラクに解けました。」・・・というのです。
この現象って塾の先生なら結構な人が経験してるんじゃないかと思うのですが、明らかに自分が「教えられる立場」で身に付けようとしたときよりも「教える立場」として改めて見直した際の方が短時間で学力って身につくんです。学生の頃のアレなんやってん、、、みたいな。
これにはいくつか理由があると思っているのですが、その中でも大きいのは要は生徒さんに教えるために自信を持って把握できるレベルまで脳に落とし込んでいるというのが大きいと思います。
カイトくんが自分で不思議がっていたのは、要は自分が現役の受験生として身につけていたレベルよりも、高校生の子にちゃんと教えるために、入試の重要ポイントを改めて確認した際の方がよりきちんと解法を脳に落とし込んでいたため、大学生として数学の問題を解く際に、解法がよりスッと脳に浮かんできたという現象なのだと思います。
これも個人的に思うに、英語という科目は実力が中途半端でもある程度【難は易を兼ねる】で伸びていける部分もあると思うのですが、数学についてはそれは絶対にやっちゃダメで、模試にも寄りますが、基本的に自分が結果を出したい模試の偏差値で65を越えていない人が【難は易を兼ねる】の演習をするのはむしろ“遠回り”になると私は思います。
まずは標準的なレベル、各単元の常套手段的解法を取り扱った問題を繰り返し解くことで、確実に処理できる問題レベルを下からジワジワ増やしていく発想でやるのが良いと現場で見ていて私は思います。
ただ、、、、何も分かってないのに「難しい方が力つくんじゃね?」的な大人(そういう親とか若いイキり系塾講師とか) が周りにいる子どもというのはどうしても【難は易を兼ねる】発想で勉強をやらされるところはあって、そういう子は環境的にかなり可哀想だとは思います。受験業界にいるとよく出くわしますが、ホントに世の中には早いカリキュラムと難問テキストをやっているにも関わらず、教科書ベースのみの勉強で来た子に模試や受験という名の戦場でアッサリ討ち取られる子というのがなんと多いことか・・・。
全部現場の観察による個人的な見解ですが、とにかく数学というのはいかに人よりその基本(教科書に書いてあること)を「初学者に教えられる」レベルで習得するかが重要で、結局多くの人がここがボトルネックになっているということで大方合っていると思います。
だから塾で【難しいことボンボン習う】→【難しい問題を宿題でボンボン出される】→【次の授業でまた難しいことボンボン習う】→以下同じことの繰り返し・・というサイクルが苦しい子って、もはやその段階で行き着く先は受験山の青木ヶ原樹海で、高校生とかになると、結局、「小中と進研ゼミやって、高校生以降は教科書と青チャの基本例題やってました。」みたいな子に大学受験で太刀打ちできないことになります。
真面目にやって苦しんだ上にそれではあまりに浮ばれません。
#知ったこっちゃないけど
とにかく算数・数学を常にある程度身の丈にあったレベルの問題を繰り返すことで【記憶】を堅固なものとすれば、結局、初見の問題と対峙した際にも「この問題ってアレ使えんじゃね?」が出て来やすくなるので、必然的に知識の【適用】にも影響が出ると現場で見ていて思います。
なんか結局この2日間でそこまで上手く説得力を持って伝えられた感覚はないのですが、もし、今こちらをお読みの方で、
・何らかの理由で究永舎には通えない
・現在、算数・数学に苦しんでいる
・・という人がいたら、とにかく生徒さんが「もうちょっと難しいのをやってみたいかも・・」となるまで、その1〜3歩ほど手前のレベルの問題を繰り返しやることをオススメします。
まあ、、あとはオマケで知っておいて頂きたいこととしては、過去問なんかは同じのを繰り返しやりまくることで「選球眼」が養われて、「残念やけどこの問題のこれ以上の深追いは危険や・・」が確度高くできるようになります。
これ(自分が“打てる球”を分かっていること)も1発勝負の試験ではめちゃめちゃ大事なことなので、教室ではよくそういう話もしています。
塾講師みたいな話になって恐縮なのですが本日は以上とさせて頂きます。
ではまた。
【究永舎】
2008年6月に豊中市に重本孝が開校した進学教室です。最初は高校受験の塾としてはじまり、2014年シーズンからは大学受験を対象とした高校生クラスを開講。現在は中2〜高3の講座全てを重本が担当するユル〜い個人塾なのに毎年難関校合格者が生まれる摩訶不思議アドベンチャーな教室です。
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